椿茶は糖値やコレステロールを抑え、生活習慣病予防に役立つお茶です。
椿茶に使われるヤブツバキは日本原産、ツバキ科ツバキ属の常緑高木。
日本ではとても身近な樹木で、冬から春にかけて赤く大きな花を咲かせるのをご覧になる機会も多いのではないでしょうか。
そんな椿もこれまではお庭の植栽、あるいは椿油としての利用がメインでした。
実はお茶としての歴史は浅く、近年になって開発が始まりました。
椿茶は地域の名産品として、地元の人々の想いとともに歩み出した、新しい日本のお茶なのです。
一口に椿茶と言っても色々なブレンドタイプがありますが、その風味は紅茶に似てすっきり。
どんな食事にも合わせやすい、美味しさにこだわったお茶です。
この記事では、
- 椿茶の効果・効能
- 椿茶の正しい作り方やおススメ入手法
について詳しくご紹介します。
椿茶の効果・効能
椿茶は各社それぞれが趣向を凝らして、緑茶の茶葉や甘茶などとブレンドして美味しく仕上げているものが多いです。
ここでは椿の葉のみに着目して、効果・効能について解説します。
主な有効成分と、その効果について表にまとめました。
注目したいのは、血糖値やコレステロールを抑える働きです。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
サポニン | 血糖値・コレステロール値抑制、抗菌作用、免疫力アップ |
ビタミンC | 美肌・美白作用、抗酸化作用、免疫力アップ、ストレス耐性アップ |
オキカメリアシド | 抗アレルギー作用、抗炎症作用 |
椿茶の効果・効能について、成分別に詳しく見ていきましょう。
サポニン
これは水に溶かして振ると泡立つ性質があるため「天然の界面活性剤」とも呼ばれ、去痰作用があります。
- 血糖値の上昇を抑える
- コレステロール値を下げる
- 抗菌作用で、病原菌から体を守る
- 免疫力アップ
といった効果が期待できます。
サポニンは含まれる植物によって色々な種類があります。
近年では大豆サポニンを中心に研究が進められ、多くの健康効果が明らかになってきています。
椿サポニンに関してもさらに一歩踏み込んだ研究が期待されるところ。
一説では椿の葉には
- 中性脂肪を減らす
- 体脂肪の蓄積を抑える
といった働きがあり、これもサポニンによるものではないかと考えられています。
ビタミンC
これは水溶性のビタミンでアスコルビン酸ともいいます。
- コラーゲンの生成に関わり、お肌の調子を整える
- メラニン色素を抑えてシミ予防
- 抗酸化作用でアンチエイジング
- 風邪にかかりにくくする
- ストレスへの抵抗力アップ
などの効果が期待できます。
オキカメリアシド
これは沖縄のヤブツバキから新しく発見された成分です。
- アレルギー症状をしずめる
- 炎症の悪化を抑える
といった効果が期待できます。
椿茶の副作用について
椿茶は大きな副作用などは報告されていませんが、以下のような可能性が示唆されています。
- 濃すぎると胃に負担を感じることがあります。
- 体質によりお腹がゆるくなることがあります。
このような場合は一旦使用をストップするか、薄めに作ってお試し頂くと良いでしょう。
次にカフェインについて。
緑茶や紅茶の原料となるチャノキの茶葉が配合されたタイプは、カフェインが含まれています。
カフェインに弱い方、妊娠中や授乳中などでカフェインを控えている方はご注意下さい。
ただし、甘茶ブレンドタイプはノンカフェインで低刺激なのが特徴。
こちらは子供にも妊娠時にも安心です。
ただし普段飲み慣れていない方は、体調が安定しない妊娠初期はお控え頂く方が無難です。
椿茶の味と香りについて
椿茶にはいくつかの商品がありますが、どれも概ね紅茶に近い味わい。
緑茶の茶葉と配合されたものもありますが、作る過程で発酵させているため緑茶というよりも紅茶風味になります。
少し薬草っぽいという意見も見られます。
それから甘茶と配合されているものは、天然由来のすっきりとした甘みが特徴。
こちらは独特の香りとコクのある椿の風味に、甘茶の甘みをプラス。
紅茶の代わりあるいはハーブティーの感覚でも楽しめます。
「夜にちょっと甘いものが飲みたい、でもカロリーが心配」
甘茶ブレンドタイプはノンシュガーそしてノンカフェインとあって、夜の飲み物としてもピッタリですね。
どの商品も独自の製法で飲みやすさにこだわっており、ギフトやお土産にしても喜ばれますよ。
驚異の抗酸化力!アフリカ椿茶について
椿茶と似た名前のもので『アフリカ椿茶』というものがあります。
これはここまで解説してきた日本のヤブツバキを使った椿茶とは異なり、ケニアを中心とした東アフリカで育った紅茶のこと。
別名『ジュアールティー』とも呼ばれます。
赤道直下の過酷な自然のもとで育つお茶の葉はたくましい生命力を持ち、人々の健康に恵みをもたらすとして重宝されてきました。
そして古くから王族や聖人にも愛されてきた、伝統あるお茶です。
実際に効能面を見てみると、驚くべきはその抗酸化パワー。
抗酸化酵素SODが緑茶の50倍、ウーロン茶の30倍とも言われています。
それからポリフェノールのテアフラビンや、ミネラルも豊富。
- 血液サラサラで動脈硬化予防
- 老化やがんを予防
- 疲れにくく元気な体に
- 風邪やインフルエンザを予防
- お肌のエイジングケア
- 糖の吸収を抑えてダイエットのサポート
といった沢山の効果が期待できます。
椿茶を美味しく飲む方法と作り方
さて、日本の椿茶に戻ります。
椿茶を美味しく飲む方法をご紹介します。
基本の作り方
椿茶にはリーフタイプのものと、ティーバッグタイプのものが出ています。
商品によって分量などに多少の違いはありますが、作り方は紅茶とほぼ同じ。
煮出しではなく、紅茶のように熱湯で淹れます。
リーフタイプであれば、椿茶を小さじ山盛り1杯目安でティーポットや急須に入れ、熱湯180mlを入れてフタをします。
2,3分蒸らしたらカップに注いで完成。
蒸らし時間などの詳細は、お手元の商品の記載内容もあわせてご確認下さい。
ティーバッグタイプであればカップに直接入れて、熱湯を注いで蒸らせば完成。
苦みやクセを感じた場合は、蒸らし時間を短めにするなどして薄めにし、お好みの濃さを見つけてみて下さいね。
ブレンドティーレシピ
椿茶にオススメのブレンドをご紹介します。
+ミルク | 椿茶は紅茶風味ですので、ミルクティーにしても美味しいです。 |
---|---|
+レモン | レモンスライスを加えるとさっぱり感が増します。 |
+お好みのフルーツ+炭酸水 | ピッチャーなどにオレンジやリンゴなどのスライスを入れて、冷ました椿茶を注ぎ込みます。 飲む時に炭酸水をさらに加えれば、シュワっと爽やかなドリンクに。 甘みが欲しい場合は、椿茶を冷ます前にはちみつを加えても◎。 |
椿茶に合うお菓子、食事
椿茶はすっきりとしているので、比較的どんなお菓子や食事ともよく合います。
定番のお菓子ですと、ビスケットやクッキー。
それから来客時のちょっと贅沢なティータイムにはケーキを。
食事ではニンニクやオリーブオイルを使ったパスタとも好相性です。
椿茶は紅茶とは一味違った特有の香りがあるので、食後のお茶としてゆっくり味わうのもおすすめですよ。
椿茶のオススメ入手法と買い方
椿茶は地域の特産品として、いくつかの商品が販売されています。
長崎県五島列島の椿茶。
こちらはチャノキの茶葉と椿の葉との混合発酵です。
椿茶のまとめ
今回は、椿茶の効果効能から注意事項、上手な作り方や入手方法に至るまでお伝えしてきました。
改めて、椿茶の要点をまとめておきます。
- 血糖値やコレステロールを抑える働きがある
- 生活習慣病予防、風邪予防にもなる
- 緑茶の茶葉や甘茶と混合して作られるものが多い
- チャノキの茶葉が配合されたタイプはカフェイン含有
- 紅茶に似た風味をベースに、甘みがプラスされたものもある
- アフリカ椿茶は、驚異の抗酸化力を持つ伝統のお茶
- 椿茶の作り方は、紅茶のように熱湯で淹れる
椿茶はそれぞれの地域の特産品となっており、地元の人々の想いが沢山詰まったメードインジャパンのお茶。
紅茶の風味に似ていてすっきりと飲みやすいのが嬉しいところ。
それぞれの土地に思いを馳せながら、ゆっくり味わってみてはいかがでしょうか。
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