ダイコンソウ茶の気になる味は?効果・効能、飲み方を解説!副作用や妊娠時の心配事は?

ハーブティー図鑑
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(出典:自分で採れる 薬になる植物図鑑/柏書房)

ダイコンソウ茶はむくみ解消やぼうこう炎などの泌尿器トラブル、それから糖尿病予防にも役立つ野草茶です。

ダイコンソウ(学名:Geum japonicum)はバラ科ダイコンソウ属の多年草。

北海道から九州まで幅広く自生する山野草で、土に近い部分の葉(根生葉)が大根の葉に似ているのでダイコンソウと名付けられました。
ですが野菜の大根はアブラナ科ですので、全く別の植物になります。

お茶として飲まれることが少ないダイコンソウ茶ですが、風味は少し辛みがあるようです。
開花期の6〜7月にダイコンソウの黄色い花を見つけたら収穫のチャンス。
自家製ダイコンソウ茶にチャレンジしてみましょう。

この記事では、

  • ダイコンソウ茶の効果・効能
  • ダイコンソウ茶の正しい作り方やおススメ入手法

について詳しくご紹介します。

ダイコンソウ茶の効果・効能


ダイコンソウは、実は生薬としても活用されています。
生薬名は「水楊梅(すいようばい)」。

利尿作用、強壮作用を持ち、むくみ・ぼうこう炎・夜尿症そして糖尿病やめまいの改善にも用いられます。
また腹痛や下痢など胃腸系トラブルにも。

主な有効成分と、その効果について表にまとめました。

成分名 効果・効能
ゲイン 抗菌・抗ウイルス作用、免疫力アップ、強壮作用
ゲウムビター 消化促進作用、食欲増進作用
タンニン 止瀉作用、抗酸化作用
コロソール酸 血糖値抑制

ダイコンソウ茶の効果・効能について、成分別に詳しく見ていきましょう。

ゲイン

この成分はフェノール配糖体の一種です。
フェノール類は精油に含まれる芳香成分で、強い消毒作用・抗菌作用が知られています。

  • 抗菌、抗ウイルス作用で様々な感染症から体を守る
  • 免疫力アップ、強壮作用で元気な体づくり

といった効果が期待できます。

一方で作用メカニズムは明らかになっていませんが、ダイコンソウには優れた利尿作用があるとされています。
そのためむくみ解消効果のほか、ゲインの抗菌作用との相乗効果によりぼうこう炎、尿道炎などの改善に高い効果が期待できます。

ゲウムビター

これは苦みの元となる苦味質の仲間です。
ダイコンソウ属の学名がGeum(ゲウム)ですからダイコンソウ属に特有の成分であると考えられます。
特有の作用については明らかになっていませんが、苦味質が持つ共通の働きとして唾液の分泌を良くしてくれます。

  • 消化をスムーズにして胃もたれ改善
  • 食欲増進でモリモリ食べて体力アップ

などの効果が期待できます。

タンニン

これは緑茶など多くのお茶に含まれるポリフェノールの一種。
強い渋みや苦みを持つ成分です。

  • 下痢を和らげて腸の調子を整える
  • 抗酸化作用で細胞をイキイキ活性化

といった効果が期待できます。

コロソール酸

これはトリテルペンに分類される成分です。
血糖値の抑制をサポートし、糖尿病を予防する効果が期待できます。

ダイコンソウ茶の副作用について


ダイコンソウに含まれる「ゲイン」が属する芳香成分フェノール類は、刺激が強いので注意が必要です。
皮膚粘膜への刺激や肝毒性についても指摘されています。

そのため過剰摂取には十分にお気をつけ下さい。
妊娠中・授乳中の方や、体が未発達な子供への使用は避けた方が無難です。

それ以外の方も長期的な常用は避けるようにします。
そして体調に異変があらわれた場合はすぐに飲用をストップして下さい。

ダイコンソウ茶の味と香りについて


(出典:フィールドベスト図鑑 日本の野草・夏/学研)

ダイコンソウ茶は残念ながら商品としての流通がなく、かなりレアな存在。
味や香りについてのレビューを集めるのが難しいお茶です。

しかし中国の代表的な古典的医学書「本草網目」によると「性味:辛、温、無毒」とあります。
さらに芳香成分のフェノール類と言えばスパイス系のハーブに多く含まれる成分。

このことから、ダイコンソウ茶も清涼感のあるスパイシーな香りを持つと考えられます。
それから苦味質やタンニンといった成分が多いので、苦味もありそうですね。

ダイコンソウ茶を美味しく飲む方法と作り方


ダイコンソウ茶を美味しく飲む方法をご紹介します。

基本の作り方

ダイコンソウの採取時期は6~7月の開花期。
根を含む全草を採取してよく水で洗ったら陰干しをします。

数日経つとカサカサに乾燥しますので、茶葉として使いやすいように2~3cmにハサミでカットします。

乾燥が完全でないとカビが生えてしまいますのでご注意下さい。
仕上げに電子レンジで湯気が出なくなるまで乾燥させると安心です。

できあがった茶葉は密閉容器に入れて、乾燥剤と一緒に保管しましょう。

ダイコンソウは「水楊梅(すいようばい)」と呼ばれる生薬でもあります。
煎じ薬としては1日量10〜15gとありますが、健康茶として飲む場合は1日4~6g程度がおすすめ。

600mlの水に茶葉を入れて10分程度煮出します。
煮出し時間と水の量はお好みで調節して下さい。

火を止めたらフィルターで漉して出来上がりです。

ブレンドティーレシピ

ダイコンソウ茶におすすめのブレンドをご紹介します。

緑茶+ダイコンソウ茶 どなたにも好まれる安定の味わいを持つ緑茶とのブレンド。
利尿作用があるのでむくみの緩和に。
マテ茶+ダイコンソウ茶 ビタミンやミネラルが豊富で「飲むサラダ」と呼ばれるマテとのブレンド。
強壮作用でイキイキと輝く毎日に。
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ダイコンソウ茶に合うお菓子、食事


ダイコンソウ茶はスパイシーなカレー風味のお料理とよく合います。
最もポピュラーなのはやはりカレーライス。
日本人の国民食とも言える大人気のメニューですね。

その他にもカレー南蛮うどんやドライカレーなども。
おかずをカレー風味にするのもおすすめ。

ダイコンソウ茶のオススメ入手法と買い方

ダイコンソウ茶はあいにく茶葉の販売も、生薬としての水楊梅の販売もかなり限られています。
そのため入手するのは少々ハードルが高く、

  • ダイコンソウを採取して自家製で作る
  • 漢方薬局で生薬を買う

の2通りの方法が考えられます。

ダイコンソウを採取して自家製で作る

まず1つ目に、自生しているダイコンソウを採取して自家製で作るという方法があります。

ダイコンソウは北海道から九州、四国にも自生しています。
主な場所は丘陵地や草地、樹陰や湿地など。

草丈は50cmほどで細かい毛が全体的に生えています。
6〜7月に、2cmほどの黄色い5弁花をつけるので目印になります。

採取してからの作り方は前述の「基本の作り方」でご紹介していますので参考にしてみて下さい。

なおダイコンソウの仲間には八重咲きダイコンソウやゲウムといった色々な品種があります。

これらは苗が販売されていますが、多くは観賞用のものになります。
気になる場合は、お店の人に食用にできるか確認してみましょう。

漢方薬局で生薬を買う

ネットでの取り扱いはありますが、かなりの大容量になります。
ご予算的にもお手軽とは言えません。

よくよくご検討されるか、お近くの漢方薬局でご相談をおススメします。

ダイコンソウ茶のまとめ


[box01 title=”ダイコンソウ茶の要点 “]

  • むくみ・ぼうこう炎・夜尿症に役立つ
  • 糖尿病やめまいの改善にも用いられる
  • 腹痛や下痢など胃腸系トラブルにも効果的
  • 妊娠中・授乳中の方や子供への使用は避ける
  • それ以外の方も過剰摂取や長期常用は避ける
  • スパイシーな香りと苦味のある飲み口
  • 緑茶やマテ茶とのブレンドがおすすめ

[/box01]
ダイコンソウ茶は薬理作用が明らかになっていない部分もあり、商品化も限られていてまだまだ未開拓。
今後はもっと研究が進められると良いですね。

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