スペアミントは和名「ミドリハッカ」「オランダハッカ」と言い、ヨーロッパ原産、シソ科ハッカ属の多年草です。
草丈は30cmから60cm位、大きくなると1m位まで成長するものもあります。
夏頃から開花期となり、白または薄紫色の花を咲かせます。
スペアミントは一言で表すならば「胃腸や脳をリフレッシュしてくれる」ハーブと言えます。
この記事では、
- スペアミントティーの効果・効能や副作用
- スペアミントティーの作り方・おススメ入手法
について詳しくご紹介します。
スペアミントティーの効果・効能
スペアミントティーの主な有効成分と、その効果について表にまとめました。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
l-カルボン(精油) | 健胃作用、駆風作用、粘液溶解作用、鎮静作用 |
ロスマリン酸 | 脳の認知機能向上、活力アップ |
リモネン(精油) | 消化促進作用、食欲増進作用、肝臓強壮作用 |
クロロゲン酸 | 抗酸化作用、健胃整腸作用、代謝性疾患の改善 |
スペアミントティーの効果・効能について、成分別に見ていきます。
l-カルボン
これはスペアミントの爽やかな香りの元となっています。
精油成分で、ケトン類に属しています。
- 食べ過ぎ・飲み過ぎの時の消化を助ける
- 胃の調子を整える
- 腸に溜まったガスを排出する
- 粘液溶解作用で痰や鼻水を緩和したり、口臭を予防したりする
- 鎮静作用でイライラを鎮め、リラックスする
といった数多くの効果が期待できます。
ちなみにペパーミントの方ですが、香りの元になっているのは主にメントールという成分です。
メントールの方がよりクールで刺激的な風味があります。
ロスマリン酸
これはポリフェノールの仲間です。
- 脳を活性化し、集中力や記憶力を高める
- 日常生活や様々な活動における活力をアップする
などの効果が期待できます。
リモネン
こちらはモノテルペン炭化水素類に属する精油成分です。
- 消化促進作用と食欲増進作用をあわせ持ち、胃を元気にする
- 気持ちをリラックスさせる
- 肝機能を高め、毒素の排出を助ける
といった効果が期待できます。
クロロゲン酸
これはフェノール酸系ポリフェノールの一種です。
- 抗酸化作用でアンチエイジング
- 胃腸の調子を整える
- ダイエット効果で肥満や脂肪肝、糖尿病などを予防する
などの効果が期待できます。
スペアミントティーの副作用について
スペアミントに含まれるカルボンは、神経毒性のあるケトン類に属しています。
しかし、ケトン類の中でも比較的作用が穏やかとされていますので、さほど気にする必要はありません。
念の為、乳幼児および妊娠中・授乳中の女性は控えるようにしましょう。
スペアミントティーの味と香りについて
ミントのスーッとした爽やかさは、ガム等でよく知られていますね。
ところでミントと言えばペパーミントが有名ですが、スペアミントと比べて味と香りには少し違いがあります。
ペパーミントの方が、よりクールです。
スペアミントの方が少し穏やかな爽やかさです。
また、後味に甘みと草っぽい苦味も合わせ持っています。
スペアミントティーを美味しく飲む方法と作り方
スペアミントティーを美味しく飲む方法をご紹介します。
基本の作り方(ドライハーブの場合)
ハーブティー用のドライハーブを使って作る方法です。
1杯分のハーブティーに対して、小さじ1杯位のドライハーブを使います。
まず、ティーポットにドライハーブを入れ、熱湯を注ぎ入れます。
フタをしてそのまま3分ほど蒸らします。
その後、茶こしでカップに注いで出来上がりです。
基本の作り方(フレッシュハーブの場合)
摘みたての新鮮なハーブ(フレッシュハーブ)が手に入る場合は、是非フレッシュハーブティーにトライしてみて下さい。
カップ1杯に使うハーブの量は、手に小さく1つかみ位です。
葉はそのまま使うのではなく、ちぎったりパンパンと叩いたりすると、味や香りが出やすくなります。
ティーポットにハーブを入れたら、沸騰したての熱湯を入れます。
フタをして3分ほど蒸らし、ちょうど良い色合いになって来たらカップに注いで出来上がりです。
フレッシュハーブで作るお茶は、ドライハーブのそれとは全く別物と言っても過言ではありません。
ミント本来の爽やかさ・甘み・苦味をたっぷり味わうことができます。
これこそがハーブティーの醍醐味とも言えるものです。
一度やみつきになったら、栽培するのももっと楽しくなるかもしれませんね。
おすすめブレンドティー
レモングラス | スペアミントの清涼感は比較的柔らかめです。 そのためレモンの香りが爽やかなレモングラスとのブレンドがオススメです。頭をシャキッとリフレッシュしたい時などにピッタリです。 朝に飲んでみてはいかがでしょうか。 |
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紅茶 | スペアミントは紅茶にもよく合います。 作り方も市販の紅茶ティーバッグがあれば簡単ですね。ティーポットに紅茶ティーバッグを入れ、スペアミントを足してから熱湯を注ぎます。 スペアミントの量は前述の「基本の作り方」でご紹介した分量を目安に、お好みで調節して下さいね。 |
スペアミントティーに合うお菓子、食事
スペアミントの葉は、パフェに添えたりケーキに添えたり、あるいは甘いカクテルにも使われています。
甘い物の口直し的なアクセントに使われているということですね。
同じくスペアミントティーも、その爽やかな味わいが洋菓子系の様々なスイーツと良く合います。
中でも「バニラアイス」や「チョコレートアイス」などを一緒に食べるのがオススメです。
シンプルなこの2種類のアイスをベースとして、マーブル状のものや、クッキーが入ったものなど色々なバリエーションがありますね。
個人的には、シャーベット系よりも濃厚なクリーム系のアイスクリームの方が合うように感じます。
シャーベットとスペアミントティーだと、お互い爽快感同士になってしまいますからね。
スペアミントティーのオススメ入手法と買い方
スペアミントティーを入手するにあたっては、
- ハーブティー用に乾燥加工されたドライハーブを購入する
- スペアミントを苗から育てる
の2通りの方法があります。
いずれもネット通販での購入が可能です。
ちなみにスーパーマーケットでも、料理用ハーブとしてパック入りのフレッシュスペアミントを目にすることがあります。
(と言ってもたまに見かける程度ですが)
しかしパック入りのハーブでお茶を入れるとあっと言う間に使い切ってしまいます。
コスパを考えるとあまりオススメできません。
スペアミントのドライハーブを買う
スペアミントのドライハーブは比較的多く出回っています。
ここではネット通販での取り扱いを一例としてご紹介します。
こちらはスペアミントを含む3種類のミントがブレンドされたティーバッグとなっています。
パッカのハーブティーは品質にもこだわっていて、私も安心してお世話になっています。
スペアミントを育てる
スペアミントは比較的手軽に育てることができ、栽培初心者にもオススメのハーブです。
庭植え、鉢植え、プランターのいずれも可能です。
ただし、非常に強く元気な植物ですので庭植えの際は注意が必要です。
雑草のようにどんどん増えて、収拾がつかなくなる恐れがあるためです。
植える場所に深めの囲いをするなどして、単独で育てると良いでしょう。
そして交雑を避けるため、他のミントを近くに植えないようにします。
苗に関して、スペアミントはメジャーなハーブですので苗も通年販売されています。
しかし、できれば春〜初夏にかけて出回るものを選ぶようにします。
中でも茎が太くしっかりしている苗が良いでしょう。
スペアミント栽培のポイントは、以下のとおりです。
- 半日陰の風通しの良い場所を好む
- 暑さにも寒さにも強い
- ハーブ用や野菜用の土など、保水性の高い土を好む
- 水の与えすぎに注意
- 肥料はあまり気にしなくてOK
苗のネット通販を一例としてご紹介しておきます。
初チャレンジする方はこちらのセットもすぐ始められていいですね。
まとめ
[box01 title=”スペアミントティーの要点 “]
- 胃腸を元気にする
- 脳を活性化し、リフレッシュして活力をアップさせる
- リラックス効果もある
- 痰や鼻水を緩和し、口臭を予防する
- 乳幼児および妊娠中・授乳中の女性は使用に注意する
- ペパーミントよりも穏やかな爽快感が特徴
- レモングラスや紅茶とのブレンドがオススメ
- 苗から比較的手軽に育てることができる
[/box01]
自慢ではありませんが、私はベランダ栽培でミントを育てようとして失敗したことがあります。
苗からヒョロヒョロと徒長して、割と早めに枯れました(笑)
いくら強健なハーブと言っても、やはりコツというものはあるようですね。
とはいえ育てやすいハーブであることは間違いありません。
皆さんも栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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