アグリモニー(セイヨウキンミズヒキ)は、古くから西洋で使われているハーブの一種です。
その黄色く小さな花にも濃い緑の葉にも、アプリコット・はちみつのような甘い香りがあり、お茶にするとほのかな苦味があります。アグリモニーはお茶として飲まれるだけでなく、胃腸を整える薬としてや、炎症を抑えるうがい薬として使われてきました。
この記事では、
- アグリモニーティーの効果・効能について
- 正しい飲み方、オススメ入手法
について詳しく紹介いたします。
アグリモニーティーの効果・効能
アグリモニーティーに含まれる有効成分の代表的なものは 以下の4つです。名前とともに主な効果をまとめました。
タンニン(カテキン) | 収れん作用、抗酸化作用 |
---|---|
チアミン | タンパク質や脂肪の代謝補助 |
クエルシトリン | 利尿・坑炎症作用、血糖値上昇抑制、美白効果 |
ウルソール酸 | 血圧降下作用、坑炎症および抗酸化作用 |
上記の有効成分から、アグリモニーティーは以下の効果を期待して用いられます。
タンニン
ポリフェノールの一種で渋み成分です。収れん作用を持ちます。収れん作用とは、体の組織や血管を縮める作用です。これは止血・鎮痛に役立つため、
- 下痢を和らげる
- 健胃整腸
- 生理による出血を減らす
などの効果が期待できます。
チアミン
この別名はビタミンB1です。タンパク質や脂肪を燃焼するのに使われるため、
ダイエット補助の効果が期待できます。体をよく動かしている人やダイエットしている人には不足しがちな栄養素なので、アグリモニーティーを試してみてはいかがでしょうか。
クエルシトリン
抗酸化作用・抗炎症作用・血圧降下作用があるため高血圧改善の効果が期待できます。
また、タンニンの収れん作用、ウルソール酸の抗炎症作用と合わせて、
- 咳や喉の痛みを和らげる(濃いお茶をうがい薬として用いた場合)
- 口内炎・歯肉炎の痛みを和らげる(濃いお茶をうがい薬として用いた場合)
などの効果が期待できます。
ウルソール酸
利尿作用・抗炎症作用・血糖値抑制作用・化粧品に使われるほどの美白効果があるため
- むくみをとる
- 血糖値を下げる
- 肌を整える(薄い茶を化粧水として使った場合)
といった効果が期待できます。
アグリモニーティーの副作用・気をつけるべきこと
まず、妊娠・授乳中の女性は、アグリモニーティーの影響がよくわかっていないため、避けるべきと言われています。
また、妊娠を希望している女性もアグリモニーティーは避けるべきと言われています。生理周期に影響する可能性があるためです。
それ以外には、糖尿病などで血糖値を下げる薬を飲んでいる人も、アグリモニーティーを飲むのはいけないとされています。血糖値が下がりすぎるためです。
便秘がちな人にもアグリモニーティーはおすすめできません。便秘がひどくなる可能性があります。
最後に、日に焼けやすい人もあまりアグリモニーティーを飲むべきではありません。皮膚が光に過敏になるためです。
これらの副作用の可能性を少しでも減らすために、アグリモニーティーを初めて飲む時は、薄めに淹れて飲んで様子を見るべきだと言われています。
アグリモニーティーの作り方
1カップにつき1ティースプーンの乾燥アグリモニーが必要です。摘みたてのアグリモニーの場合も同量で大丈夫です。
お湯で温めておいたポットに沸騰したてのお湯を注いで、4~6分蒸らせば完成です。
アグリモニーティーの濃さは抽出時間と、用いるアグリモニーがどのくらい細かく刻まれているかで決まります。細かく刻まれた葉であるほど短めの蒸らし時間でかまいません。
甘味料などはお好みで加えましょう。アグリモニーティーの香りの系統から言って、はちみつはとても良く合います。
牛乳がアグリモニーティーの香りを消してしまうため、ミルクティーにするのはおすすめできません。
ブレンドが合うハーブとしては、消化器保護作用のキャラウェイ、粘膜保護作用のマーシュマロウがあります。味や香りというよりは、下痢を和らげる作用を期待してのことです。
おすすめの入手法
アグリモニーティーを入手するにあたっては、
- 乾燥アグリモニーを買う
- アグリモニーの種や苗から育てる
の2通りの方法があります。いずれもネット通販で可能です。
アグリモニーティーリーフを買う
乾燥ハーブを買う場合、おすすめ店はハーブティー専門店『e-ティザーヌ』です。乾燥アグリモニー葉が15g(お茶にして約7.5杯分)税込み454円で購入できます。
また、アグリモニー単体ではなくブレンドハーブティーではありますが、『生活の木』の『私の30日茶 カモマイルブレンド』が飲みやすくておすすめです。30手ティーバッグにつき税込み1944円で購入できます。
アグリモニーのバッチフラワーレメディーやアロマオイル、アルコール抽出物は、アグリモニーティーとは成分の種類や量に違いがあるため、アグリモニーティーの代わりにはならないということです。
これらには様々の効果がありますが、グリセリンやエタノールでアグリモニーを抽出して作られていることが多いため、水で抽出するアグリモニーティー溶け出している有効成分の種類や量が異なります。
そのため、アグリモニーティーの効果を期待する場合には、必ずアグリモニーの葉または花そのものを用いてください。
アグリモニーを育てる
アグリモニーは、元々イギリスなどに自生するハーブなので、生命力が強く、育てやすいです。肥料もそれほどいりません。
そのため、プランターなどに植えておいて、飲みたい時に収穫してアグリモニーティーにするのもおすすめです。
苗はハーブショップ『SORAMIMI』で税込み378円で購入できます。
種はハーブティー専門店『e-ティザーヌ』で6粒以上が税込み259円で購入できます。『MARCHE AOZORA』でも20粒が税込み540円で購入できます。
栽培の時の注意は、やや乾燥気味に育てる以外は特にありません。土を選ぶこともありません。冬は地上部が枯れ上がりますが、根は生きているので外に出したままで大丈夫です、春に再び芽吹きます。
まとめ
- 胃腸を整えるのに効く
- むくみ取りに効く
- アンチエイジング作用がある
- うがい薬にすると喉の痛みや咳に効く
- 甘みを足すならはちみつが美味しい
- 育てるのも簡単
乾燥アグリモニーを買ってアグリモニーティーを淹れてみて、気に入ったならアグリモニーの苗を育ててみるのがいいかもしれません。フレッシュハーブはひときわ香りが良いです。
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