ウワウルシは和名「クマコケモモ」といい、ツツジ科ウラシマツツジ属の常緑低木です。
北半球のヨーロッパやアメリカなど広範囲にわたる原野や高山に自生しています。
春〜初夏の開花期には、スズランのような釣鐘型の小さなピンクの花を咲かせます。
また英名は「ベアベリー」といい、真っ赤なサクランボのような実がなります。
ウワウルシは日本薬局方に入っており、いわゆる生薬の扱いとなります。
日本薬局方とは、厚生労働省が定めている医薬品の基準書です。
この記事では、
- ウワウルシティーの効果・効能
- ウワウルシティーの正しい作り方やおススメ入手法
について詳しくご紹介します。
ウワウルシティーの効果・効能
ウワウルシは、泌尿器系のトラブルに有効とされています。
「天然の尿路消毒薬」とも呼ばれていますよ。
ウワウルシティーの主な有効成分と、その効果について表にまとめました。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
アルブチン | 殺菌作用、利尿作用、美白作用 |
エラグ酸 | 抗酸化作用、抗菌作用、美白作用 |
タンニン | 抗菌作用、収れん作用 |
フラボノイド | 抗酸化作用 |
ウワウルシティーの効果・効能について、成分別に詳しく見ていきます。
アルブチン
この成分は殺菌作用と利尿作用をあわせ持っています。
- 膀胱炎、尿道炎のケア
- 残尿感などのトラブルを改善する
- 結石を予防するとともに、小さな結石であれば排出する
- むくみの緩和やデトックスを促す
などの効果が期待できます。
さらにアルブチンにはお肌のメラニンの合成を阻害する作用があります。
化粧品として使うとシミ、ソバカスを防ぐ美白効果が期待できます。
エラグ酸
これはフェノール酸系ポリフェノールの一種です。
抗酸化作用で細胞の酸化を抑え、老化を予防します。
さらに抗菌作用や美白作用も持つため、前項のアルブチンとの相乗効果で
- 膀胱炎、尿道炎などの泌尿器トラブルの改善
- 化粧品として使うとシミ、ソバカスを防ぐ
といった働きに高い効果が期待できます。
ところでお茶として飲用した場合の美白作用に関しては、まだまだ未知数です。
美白作用を期待する場合には、直接肌につけるスキンケア化粧品として使われています。
タンニン
これは多くのハーブに含まれるポリフェノールの一種です。
抗菌・抗ウイルス作用のほか、細胞や粘膜を引き締める収れん作用もあります。
- 抗菌作用でアルブチンの働きを助け、泌尿器トラブルを改善する
- 粘膜を整えて下痢を抑えたり、咳・痰・鼻水を緩和したりする
などの効果が期待できます。
フラボノイド
これはポリフェノールの仲間で、植物の色素の元になっている成分です。
フラボノイドの代表的な効能としては、抗酸化作用が知られています。
老化防止、ガン予防、美肌、血液サラサラなど様々な効果が期待されます。
ウワウルシティーの副作用について
ウワウルシはタンニンやエラグ酸を多く含んでいます。
これらの成分は、多量に摂りすぎると胃を刺激し、荒らしてしまう性質があります。
これは体質による個人差もあり、胃が弱い人は不快を感じやすいです。
日本薬局方では、大人の1日量の限度を15g、使用期間は1ヶ月としています。
まずはこれを指標とされると良いでしょう。
子供は使用の対象外となっていますのでご注意下さい。
さらに以下の方は医師、薬剤師、登録販売者に相談することとされています。
- 治療中の病気がある人
- 妊婦または妊娠の可能性がある人
- アレルギー症状を起こしたことがある人
特に腎臓系疾患をお持ちの方や、貧血で鉄剤を服用されている方は注意が必要です。
また、皮膚に作用する成分が含まれているため、体質によっては皮膚を刺激してしまうことがあります。
皮膚に発疹、発赤、かゆみが現れた場合は使用を一旦中止します。
そして医師、薬剤師、登録販売者に相談しましょう。
ウワウルシティーの味と香りについて
ウワウルシティーは、味も香りも苦めです。
ネット上では、苦味はそれほど強くないという意見も見られます。
もちろん個人差もありますが、個人的な意見としてはかなり苦い方です。
苦味が気になる場合には、
- 冷蔵庫で冷やしてアイスティーにする
- 飲みやすいお茶とブレンドする
などの方法も試してみてはいかがでしょうか。
あるいは薄めに淹れて飲むことも1つの方法です。
苦味が気になって全く飲めないよりは良いですよね。
ウワウルシティーを美味しく飲む方法と作り方
ウワウルシティーを美味しく飲む方法をご紹介します。
基本の作り方
ウワウルシはティーバッグタイプのものが流通していますので、それを使って淹れます。
ティーバッグ1包5gと、カップ1杯の水をケトルまたは小鍋に入れて煮詰めます。
煮詰めて少し量が減ってきたら抽出完了、出来上がりです。
オススメブレンドティー
ウワウルシは苦味のあるお茶ですので、単体で飲むよりも他のハーブとブレンドすると飲みやすくなります。
ウワウルシとのブレンドでおすすめのハーブは「ペパーミント」です。
ペパーミントはメントールの爽やかな香りでよく知られていますね。
リラックスしたい時にも元気が欲しい時にも用いられる優秀ハーブです。
また、ウワウルシの副作用である胃の不快感を軽減する働きも期待されます。
注意点として、ペパーミントは火にかけて煮詰めることは避けて下さい。
沸騰直後の熱湯で作るようにしましょう。
![](https://tea-labo.jp/wp-content/uploads/2019/06/peppermint.jpg)
ウワウルシティーに合う食事
ウワウルシティーは、食前または食間に飲むように定められています。
食前というのは3度の食事の前なので分かりやすいですね。
では食間というのはいつでしょうか。
食間とは、食後2,3時間経った時点のことを言います。
ですので食事と一緒にウワウルシティー、というわけにはいきません。
食事の前あるいはおやつの前などにクイッといく感じでしょうか。
苦いウワウルシティーをクイっといった後には、是非皆さんの好きな食事で口直しをして頂きたいです(笑)
オススメの食事をあえて挙げるとするならば、お蕎麦などはいかがでしょうか。
やはりこういう時には日本人が親しんできた、食べ慣れたメニューがオススメですね。
ウワウルシティーのオススメ入手法と買い方
ウワウルシティーは「第2類医薬品」として漢方薬や生薬の取扱い店にて入手することができます。
ティーバッグタイプのものが流通していますよ。
ネット通販でも購入可能ですので、こちらにご紹介しておきます。
まとめ
[box01 title=”ウワウルシティーの要点”]
- ウワウルシは「天然の尿路消毒薬」と呼ばれる
- 膀胱炎、尿道炎などの泌尿器トラブルを改善する
- 結石を予防し、小さな結石を排出する
- 利尿作用でむくみ改善やデトックス効果もある
- シミ、ソバカスを防ぐ美白効果で、スキンケアにも用いられる
- その他、収れん作用や抗酸化作用も持つ
- 胃を刺激する、皮膚を刺激するなどの副作用に注意する
- 苦めの味わいが特徴
- ウワウルシティーは、市販のティーバッグを煮詰めて作る
- ペパーミントとのブレンドもおすすめ
[/box01]
ウワウルシティーは苦味がありますので、他のハーブやお茶とブレンドしてバリエーションを楽しんでしまうのも良いかもしれません。
しかしその場合でも、薬効を重視する場合は用法・用量にもとづき一定量を飲用する必要があります。
いずれにしても1ヶ月間継続して飲んだら一旦中止するよう定められていますので、ご注意下さいね。
コメント