クワンソウ茶は安眠やストレスを改善する効果があるハーブ。
寝つきの悪い方や不眠により精神的な不安を抱えている方にオススメの作用が期待できます。
クワンソウは中国原産ユリ科のワスレグサ属(キスゲ属)の植物。
日本では沖縄を中心に近畿以西の温暖な地域で見かけます。
学名はHemerocallis fulva L.var. sempervirens M.Hottaで、秋になるとユリに似たオレンジの花を咲かせます。
そのことから、秋の忘れ草(アキノワスレグサ)」という和名が付けられているんですよ。
また、常葉萱草(トキワカンゾウ)とも呼ばれていて、
マメ科の甘草(カンゾウ)
ムラサキ科の忘れな草(ワスレナグサ)
とも名前がよく似ていますが、別種なのでご注意くださいね。
沖縄では「眠り草」という意味の「ニーブイグサ」という名前で親しまれていますよ。
この記事では
- クワンソウ茶の効果・効能について
- クワンソウ茶の飲み方や副作用
についてご紹介します。
クワンソウ茶の効果・効能について
クワンソウ茶には葉や茎の部分が主に使用され、根や花は野菜や生薬として活用されています。
クワンソウ茶に使われるクワンソウの葉や茎に含まれている主な有効成分について、表にまとめてみました。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
オキシピナタニン | 睡眠促進作用、 肉体疲労回復作用、美肌作用 ストレス軽減作用、鎮静作用 |
その他の有効成分 鉄分、ビタミン、 ミネラル、食物繊維、 アスパラギン酸、リジン |
肉体疲労回復作用 美肌作用 ストレス軽減作用 自律神経の調整効果 など |
オキシピナタニン
クワンソウの葉にはオキシピナタニンという成分が豊富に含まれています。
オキシピナタニンには寝つきの悪さや、夜中の中途覚醒、早く目が覚めるといった睡眠に関する悩みを解消する効果があります。
2008年の研究では、クワンソウの根から抽出したエキスを与えたマウスの運動量が減少したことから、
クワンソウに鎮静効果(リラックス効果)がある可能性が示されました。
2010年に発表された南方資源利用技術研究会による研究では、クワンソウの葉から抽出したエキスを摂取した場合、
- 休息に入った直後に鎮静効果があらわれること
- 長時間にわたって質の高い眠りが得られること
がわかりました。
クワンソウ茶のこれらの作用は睡眠薬とは違う穏やかな効き目で睡眠を誘発し、入眠改善効果や中途覚醒抑制効果が期待されています。
その他に期待される効果・効能
- 肉体疲労回復作用
- 美肌作用
- ストレス軽減作用
- 自律神経の調整効果
また、クワンソウ茶によって質の高い睡眠を得ることができれば、肉体的な疲労も改善されるようになります。
熟眠することによって細胞の代謝がしっかりと行われて成長ホルモンが放出されれば、肌荒れなどのトラブルも改善され、美肌効果も実感できます。
さらに、ストレスの軽減にも効果を発揮し、自律神経の状態を正常に保つ手助けをしてくれるため、自律神経の調整効果も期待できます。
クワンソウ茶の副作用について
クワンソウ茶は野菜のためカフェインが含まれておらず、特に副作用はありません。
そのため、妊娠中や授乳中の方も安心して飲めますよ。
沖縄では古くから民間療法的に食されてきた伝統があります。
沖縄の人は現在もクワンソウを使って料理を作ります。
若芽や葉、茎、根元の柔らかい部分は和え物、花は酢の物や天ぷらなどにするのが一般的。
クワンソウは沖縄県が指定した伝統島野菜28品目のひとつ。
研究や計画的な栽培をしていて、安全・安心なクワンソウが育てられています。
また、クワンソウの効果は多量にとるほど高まるわけではありません。
この事は、研究によって既に確認されています。
つまり飲みすぎによる副作用の心配はほぼありません。
クワンソウ茶の味と香り
クワンソウ茶は、クワンソウの葉と茎を乾燥させたお茶のため、「草」っぽい味と香りになります。
「くせがない」との口コミが多いですが、
好みによっては「くせのある麦茶」「木の樹液」のように感じることもあるようなので、好き嫌いがあるかもしれません。
そのため、より飲みやすくするために香りのよいハーブなどとブレンドすると良いでしょう。
クワンソウ茶を美味しく飲む方法と淹れ方
基本の淹れ方
ティーポットにてお湯約500mlにつき、約1.5~2.5gのクワンソウ茶葉(葉と茎)ティーバックを1つ使います。
お湯を注いで5分蒸らせば完成です。
約5gの茶葉をやかんで2~3分煮出しても良いでしょう。
多量接種しても効果が高まるわけでありませんが、サプリに比べるとお茶での飲用の方がオキシピナタニンの含有量が少ないため、
効果が感じられない場合は少し濃い目に淹れてみてください。
オススメブレンドティー
ここでは、クワンソウ茶とのブレンドがオススメのハーブティーをいくつかご紹介します。
睡眠促進作用や鎮静作用といったクワンソウ茶の効果をより実感したいという方は、こちらを参考にしてもらえればと思います。
セントジョーンズワート (西洋オトギリソウ) |
(西洋オトギリソウ) 抗うつ作用、 消炎作用、鎮痛作用 |
---|---|
バレリアン (西洋カノコソウ) |
不眠改善作用、鎮静作用、 鎮痙作用 不安や緊張を和らげる作用 |
ラフマ(羅布麻)葉茶 | 抗うつ作用、 生活習慣の予防作用(動脈硬化、高血圧、コレステロール)、 免疫力強化作用 |
クワンソウ茶にあうお菓子、食事
クワンソウ茶は、リラックスし安眠作用のあるお茶。
食事と一緒に取るというよりも、就寝される30分前頃に飲むのが良いですね。
そのため、同じく鎮静作用や安眠作用のあるセントジョーンズワートやバレリアン、ラフマ(羅布麻)葉茶と一緒に飲むことをオススメします。
不眠対策としてより効果を実感されたい方は、粉末やサプリメントの状態で売られているものもオススメです。
沖縄では、粉末状のクワンソウ茶をサーターアンダギーに混ぜて食べることがあるそうです。
ホットケーキミックスにクワンソウ茶の粉末を混ぜて食べてもおいしそう!
クワンソウ茶のオススメの入手方法と買い方
クワンソウは主に沖縄で栽培されているため、沖縄の特産品としてお土産屋さんなどで売られています。
沖縄以外の地域ではドラックストアやお茶屋さんにも置いていないので、ネット通販で購入するのが一番簡単です。
クワンソウ茶は沖縄の特産品のネットショップやお茶屋さんのオンラインショップなどで手に入ります。
現地に観光に行った時に、お土産として買ってみるのもいいですね。
まとめ
[box01 title=”クワンソウ茶の概要”]
- クワンソウ茶は睡眠促進作用がある
- 疲労回復作用やストレス軽減作用もある
- 妊娠中・授乳中も安心して飲めるハーブ
- クワンソウ茶は「草」っぽい味と香りがする
- 鎮静作用や抗うつ作用のあるハーブとブレンドすることで、より安眠作用が期待できる
- クワンソウ茶は就寝30分前に飲むのがオススメ
- クワンソウ茶はネット通販での購入が一番簡単
[/box01]
クワンソウ茶が「忘れ草」と言われるのは、嫌なことや憂うつな気分を忘れさせてくれることからきているとか。
ノンカフェインで、寝つきをよくし、安眠効果を得たい人にぴったりのハーブ。
眠れないと悩んだら、ぜひ試してみると良いでしょう。
コメント