ミルクシスルティーの効果・効能や味とは? 正しい作り方やおススメ入手法

ハーブティー図鑑
この記事は約10分で読めます。

ミルクシスルという名前のハーブ、日本ではあまり聞き慣れないですね。

ヨーロッパ南西部原産、キク科オオアザミ属の二年草です。
高さは30cmから大きいものだと150cmにもなります。

和名「オオアザミ」「マリアアザミ」とも言われます。

「マリア」とは、皆さんもご存じの聖母マリアから来ています。
そして「ミルクシスル」も「聖母マリアのミルク」から名付けられました。

なかなか歴史の深そうなハーブですね。
実際に、古代ギリシャから活用されていたようです。

ミルクシスルは肝臓の保護と再生に役立つとされているハーブです。
実はヨーロッパではその確かな薬効から絶大な人気を誇っています。

この記事では、

  • ミルクシスルティーの効果・効能や副作用
  • ミルクシスルティーの正しい作り方・おススメ入手法

について詳しくご紹介します。

ミルクシスルティーの効果・効能


ミルクシスルティーの主な有効成分と、その効果について表にまとめました。

成分名 効果・効能
シリマリン 肝機能亢進(こうしん)作用
ビタミンE 抗酸化作用
リノール酸 LDLコレステロールや血圧を下げる、老化防止、保湿作用
オレイン酸 LDLコレステロールを下げる

ミルクシスルティーの効果・効能について、成分別に詳しく見ていきます。

シリマリン

これはミルクシスル種子に含まれるフラボノイド混合物です。
ミルクシスルの最大の特徴である肝臓への作用をつかさどっています。

  • お酒の飲み過ぎによる二日酔いを緩和する
  • 飲酒の前などにミルクシスルティーを飲んで肝臓を守る
  • デトックスを促して若々しく健康的になる

といった効果が期待できます。

肝臓を守る、弱った肝臓を修復する、そして肝機能障害の改善といった高い薬効が認められ、サプリメントとしても活用されています。

ビタミンE

これは脂溶性のビタミンで、強い抗酸化作用が知られています。

  • 細胞の酸化を防いで老化を遅らせる
  • 過酸化脂質が生成されるのを抑え、血管年齢を若々しく保つ

などの効果が期待できます。

リノール酸

これはアーモンドや大豆などにも多く含まれる不飽和脂肪酸の一種です。
不飽和脂肪酸とは、植物や魚に含まれる脂肪酸のことです。
中でもリノール酸は体内で作り出すことが出来ないため、必須脂肪酸と言われています。

  • LDLコレステロールや血圧を下げる
  • 老化を遅らせる
  • 美容にも良く、肌をしっとり保湿する

といった効果が期待できます。

オレイン酸

こちらはオリーブオイルに多く含まれる不飽和脂肪酸の一種です。
LDLコレステロールを下げる効果が期待できます。

ミルクシスルティーの副作用について

ミルクシスルはキク科に属する植物です。

キク科アレルギーの方は、飲用を避けるようにしましょう。
強いアレルギー反応が出る可能性があるためです。

それ以外の方には特別な副作用などの注意事項はありません。

ただし、1%以下のごく一部で胃に不快感が出たりお腹が緩くなったりといった症状が報告されています。

これらの多くは、飲用を始めて最初の数日で出るとされています。
ですがそれらの症状も比較的軽度で収まるようです。

ミルクシスルティーの味と香りについて


ミルクシスルティーは、単体のハーブティーとしては正直あまり味も香りもありません。
かすかにほろ苦さと甘みが味わえるかなと言ったところです。

逆に言うと、主張が無いので色々なブレンドを楽しむのに向いています。

ミルクシスルでは主に薬効面を期待して、別のハーブでフレーバーの方をお任せするといった飲み方がオススメです。
高い薬効があってもあまりに味気ないとつまらないし、続かないですよね。

ミルクシスルティーを美味しく飲む方法と作り方


ミルクシスルティーの作り方のご紹介です。
まずは単体での基本の作り方からお伝えします。

基本の作り方

ミルクシスルティーで使う部位は、ミルクシスルの種子です。
まずはこの種子をスプーン山盛り1杯砕いてつぶします。

砕く際はラップに包むか、ジッパー付保存袋などに入れると便利です。
上からビンの底をグッと押し付けてつぶすか、めん棒でゴロゴロやります。

スプーンを親指で押し付ける方法もありますが、種子が硬いのでビンなどの方がやりやすいかもしれません。

完全に細かくしなくても、適度に砕ければOKです。
それを直火ケトルや鍋などに入れ、水をカップ1杯半入れ火にかけます。

沸騰したら、弱火にして静かに5分ほど煮出します。
その後茶こしを通してカップに注いで出来上がりです。

このように砕きつぶしたり、煮出したりといった手間がかかりますので、2,3杯分まとめて作ってしまうと便利です。

ただし、ハーブティーには豊富な成分が含まれているため変質しやすい特徴があります。
なるべく当日中に飲みきれる分だけを作るようにしましょう。

また面倒であれば煮出しをせずに熱湯で作ることもできます。
しかし成分を効果的に抽出するためには、上記の方法がオススメです。

ブレンドティーレシピ

ミルクシスルは味や香りがほぼ無いに等しいので、色々なハーブとのブレンドを楽しんでみましょう。

ここでは飲みやすいブレンドを2点ご紹介します。

ローズヒップハイビスカス ローズヒップだけだとまろやかな酸味ですが、ハイビスカスを少し足してあげると酸味のスッキリ感が増します。
色も赤くキレイに出ますのでオススメのブレンドです。
ペパーミント ローズヒップだけだとまろやかな酸味ですが、ハイビスカスを少し足してあげると酸味のスッキリ感が増します。
色も赤くキレイに出ますのでオススメのブレンドです。

さてここで注意点です。

他のハーブをブレンドする場合、煮出してしまうと逆に香りが飛んでしまいます。
ですから、ミルクシスルと一緒に火にかけるのは避けて下さい。

ブレンドティーを美味しく作る方法は以下の2通りあります。

  • まずミルクシスルだけを火にかけて短めに煮出し、火を止めてから他のハーブを加えて蒸らす
  • ミルクシスルを煮出すことはせず、砕いて他のハーブと一緒に熱湯で作る

是非上手にブレンドティーを淹れて、その繊細な味や香りを楽しんでみて下さいね。

ローズヒップティーの気になる味は?効果・効能、飲み方を解説!副作用や妊娠時の心配事は?
動画で見たい方は↑を。記事を読みたい方は↓に進んでください。 ローズヒップティーは、美肌・美白や便秘改善に役立つお茶です。 ローズヒップとは、ドッグローズという品種のバラ科植物からとれる赤い果実(偽果)。 ドッグローズのほか、ハマナスの果実...
ハイビスカスティーの効果・効能や味とは? 正しい作り方やおススメ入手法
ハイビスカスティーはローゼルが原料となっています。 ハイビスカスと同じ仲間の植物で、和名はロゼルソウ。 ローゼルは食用品種で、ティーとして使う部分はガク、総苞片の部分です。 クエン酸を豊富に含んでいることから、肉体疲労回復に良いとされるハー...
ペパーミントティーの効果・効能や味とは?正しい作り方やオススメ入手法も徹底解説!
ペパーミントは、シソ科ハッカ属の多年草でヨーロッパが原産です。 和名はセイヨウハッカと言い、アロマテラピーやガムなどの菓子類、歯磨き粉などに使用されています。 とても身近な植物ですよね。 ペパーミントティーにはメントールが含まれています。 ...

ミルクシスルティーに合う食事


ミルクシスルティーを飲もうとされる方には、肝臓に不調をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
あるいは、二日酔いでお困りかもしれませんね。

肝臓を健康に保つにはやはり食事が大切です。
たんぱく質、ビタミン、ミネラルをしっかりと摂るようにします。
これは肝臓だけに限らず、健やかな身体を維持するための基本とも言えますね。

例えばミルクシスルティーのお供として「八宝菜」などはいかがでしょうか。

八宝菜のオススメポイントは以下の通りです。

  • 野菜が沢山入っており、人参で緑黄色野菜もとれる
  • お肉でたんぱく質もとれる
  • シーフードのエビやイカは、肝臓での解毒作用を促進する働きがある
  • トロミがあるので、食欲が無い時も食べやすい

ご飯の上にかければ「中華丼」になります。
しかし二日酔いの方には、ご飯ものは厳しいかもしれませんね。

ミルクシスルティーのオススメ入手法と買い方


ミルクシスルはハーブ取扱店にてハーブティー用として市販されているものがオススメです。

ミルクシスルティーでは、先にも述べましたが硬い種子を使います。
そのため、種子を砕く必要があります。



まとめ


[box01 title=”ミルクシスルティーの要点”]

  • 肝臓を守り、弱った肝臓を修復し、肝機能障害を改善する
  • 二日酔いの緩和やデトックスにも効果的
  • 抗酸化作用で老化を遅らせる
  • LDLコレステロールや血圧を下げる
  • キク科アレルギーの方は飲用を避ける
  • ミルクシスル単体ではあまり味も香りもないのでブレンドすると良い
  • 種子は砕いてから使う

[/box01]

肝臓は「体内の化学工場」とも言われる大切な臓器です。
(もちろんどの臓器も大切ではありますが)

人間ドックで肝臓に異常が見つかる人は年々増えているのだそうです。

お酒を多く飲む方はもちろんのこと、健康を気づかう方も定期的にこのお茶を取り入れると良いですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました