主にビターオレンジ(和名:橙)の果皮を乾燥させたものがオレンジピールです。
オレンジピールティーはその甘く爽やかな香りで気分を落ち着かせ、リラックスさせる作用があるだけでなく、ビタミンCを始めとした抗酸化物質など、多くの健康に良い成分を含んでいます。
オレンジの果皮の裏側の白い部分をできるかぎり取り除いて作ったオレンジピールのほうが、苦味が少ないとされています。
この記事では、
- オレンジピールティーの効果・効能について
- オレンジピールティーの作り方・おススメ入手法
について詳しくご紹介します。
オレンジピールティーの効果・効能について
オレンジピールの主な有効成分と、その効果について表にまとめました。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
ケルセチン (クェルセチン) |
抗酸化作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、脳血管疾患の予防、降圧作用、血管弛緩作用 |
ナリンギン | 抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用 |
ノビレチン | 血糖値上昇抑制作用、抗アレルギー作用 |
ヘスペリジン | 抗炎症作用、抗不安作用、抗アレルギー作用、毛細血管強化 |
ネオヘスペリジン | メラニン産生抑制作用、抗酸化作用、抗アレルギー作用 |
ビタミンC | 抗酸化作用、免疫賦活作用、アンチエイジング |
ビタミンA | 抗酸化作用、皮膚・粘膜を健康に保つ |
リモネン | 血行促進、リラックス効果、抗不安作用、抗うつ作用、鎮静作用、免疫賦活作用 |
リナロール | 鎮静作用、抗不安作用、血圧降下作用、抗菌作用、抗ウイルス作用 |
ペクチン | 整腸作用、血糖上昇抑制作用 |
オレンジピールティーの効果・効能について、成分別に見ていきましょう。
ケルセチン(クェルセチン)
ケルセチンはフラボノイドの一種で、様々な健康効果を持ちます。
- アンチエイジング
- 炎症を抑える
- 血圧を下げる
- 血流改善作用
などの効果があるとされています。
ナリンギン
ナリンギンもフラボノイドの一種で、苦味のもとでもあります。
- アンチエイジング
- 炎症を抑える
- 花粉症などのアレルギーを緩和する
などの効果が期待できます。
ノビレチン
ノビレチンもフラボノイドの一種です。
- 糖尿病予防
- 花粉症などのアレルギーを緩和する
などの効果が期待できます。
ヘスペリジン
かつてビタミンPと呼ばれていた物質です。
- 炎症を抑える
- 不安を和らげる
- 花粉症などのアレルギーを緩和する
- 毛細血管を丈夫にし、体の末端の血流を改善する
などの作用があるとされています。
ネオヘスペリジン
ネオヘスペリジンはメラニン生成を抑えるなどの効果のため、
- 美白作用
- アンチエイジング
- 花粉症などのアレルギーを緩和する
などの効果があるとされています。
ビタミンC
ビタミンCはオレンジの果肉部分だけでなく果皮にも多く含まれていて、
- 美白作用
- アンチエイジング
の効果が期待できます。
ビタミンA
必須ビタミンの一種です。
- アンチエイジング
- 角膜、喉、消化器などの粘膜や皮膚を丈夫にする
作用があります。
リモネン
柑橘系の香りのもととなるテルペン類です。
- 血行を促進する
- リラックス効果
- 抗不安作用
- 抗うつ作用
- 鎮静作用
- 免疫力向上
などの様々な効果があるとされています。
リナロール
リモネンと同じくオレンジの香りを構成するテルペン類の一種です。
- リラックス効果
- 不安を和らげる作用
- 血圧を下げる作用
- 抗菌作用
- 抗ウイルス作用
があるとされています。
ペクチン
ペクチンは食物繊維の一種です。そのため、
- 血糖値の上昇を穏やかにする
- 便秘を改善する
作用があります。
その他の効果効能について
また、上記の成分の効果・効能が組み合わさって
冷え由来の頭痛腰痛を和らげる
- 風邪予防
- 冷え性緩和
- 気持ちを明るくする
- 心を元気にする
- 消化促進
- 利尿作用
- 去痰作用
- 咳止め
- 歯を白くする
などの効果があるとされています。
オレンジピールティーの副作用について
適量(2,3杯)の飲用であれば、妊娠中・授乳中も安全とされています。
しかし、むかつきのある偏頭痛、関節炎、甲状腺機能亢進症のある人は悪化する可能性があるため、飲まないほうが良いとされています。
これはオレンジピールに含まれるシネフリンにより心拍増加、血圧上昇、それによる偏頭痛や群発頭痛を引き起こす可能性があるためです。
また、オレンジピールティーは大量に飲みすぎると下痢をします。あくまで適量を心がけてください。
オレンジピールティーの味と香りについて
オレンジの甘く爽やかな香りが印象的です。
味は僅かな甘酸っぱさとほろ苦さがあります。
と言っても薄味なので、物足りなく感じる人もいるかも知れません。
オレンジピールティーをおいしく飲む方法と入れ方
基本の作り方
カップ1杯分(150~180ml)の熱湯につき、細かく砕いたオレンジピールをティースプーン1杯使います。
ポットに入れたオレンジピールに熱湯を注ぎ、5~7分ほど蒸らします。
そのままでも飲めますが、蜂蜜と大変相性が良いです。
オススメブレンドティー
紅茶 | アールグレイやレモンティーに代表されるように、紅茶と柑橘系は合うため、爽やかな飲み口になります。オレンジピールと紅茶は1:2で混合するのが目安です。合わせる茶葉は、普通の茶葉ならセイロン(ディンブラ、キャンディ)、ニルギリ、ジャワ、ダージリンがおススメ。フレーバードティーならアールグレイがオススメです。 |
---|---|
ペパーミント | 胃腸を爽やかにし、消化促進してくれます。どちらもリラックス作用があるので食後にゆったり飲むのにおススメ。痰を切ったりつわりを抑えたりにも効きます。 |
カモミール | 風味が合うだけでなく、オレンジピールと共に精神安定作用を持っているため、効果が増強されます。寝る前におすすめです。 |
リンデンフラワー | ほのかな花の香りがオレンジピールとあいます。リンデンフラワーはリラックス作用、抗不安作用を持つため、オレンジピールの効果が増強されます。 |
ローズヒップ | ローズヒップの豊富なビタミンCがオレンジピールの美肌効果を増強します。アイスティーにして暑い季節にどうぞ。妊娠中に飲めるハーブティーでもあります。 |
レモングラス | レモングラスはオレンジピールティーと香りの系統、消化促進効果、鎮静効果、血行促進効果が共通していることから、風味も効果も良い組み合わせです。食後にゆったり飲むといいです。 |
オレンジブロッサム (ビターオレンジの花) |
オレンジピールもオレンジブロッサムも、不安を取り抗うつ作用があるので寝る前にオススメです。二つとも健胃作用を持つので消化不良にも効きます。 |
シナモン | 風味が合うだけでなく、シナモンの体を暖める作用、抗炎症作用、抗菌作用がオレンジピールの効果を増強するため、風邪予防にどうぞ。オレンジピール入り紅茶にシナモンを加えてもおいしいです。 |
クローブ | 風味が合うだけでなく、クローブには消化促進効果、精神安定効果、消化促進、体を温める作用があるため、オレンジピールの効能を増強できます。シナモンのブレンドと同様、オレンジピール入り紅茶にクローブを加えてもおいしいです。 |
カルダモン | カルダモンは消化促進作用があり、口臭を消してくれます。オレンジピールの消化促進作用と爽やかさに合うため、食後に飲むのがおススメです。 |
生姜 | 生姜は吐き気を伴うつわりや胃の健康に効くため、消化促進作用を持ち、爽やかな風味を持つオレンジピールと組み合わせると相乗効果が期待できます。 |
オレンジピールティーに合うお菓子・食事
オレンジピールティー単体なら、ジンジャービスケットが合います。
生姜、シナモン、クローブなど、いずれもオレンジピールに合う風味のスパイスが含まれたビスケットだからです。
また、オレンジピールティーだけだとやや味が力不足です。
紅茶とオレンジピールティーのブレンド(特にアールグレイとのブレンド)は、本来は紅茶と合わせにくいチョコレート菓子にとても良く合います。
アイスティーにした紅茶とオレンジピールのブレンドティーは、サンドイッチなどの食事系にも合います。
オレンジピールティーのオススメの入手法と買い方
ネット通販などで簡単に入手できます。スーパーなどにも売っていますが、たいていのものは製菓用で、砂糖で煮てあるためオレンジピールティーにはオススメできません。
ネットやハーブ専門店で購入しましょう。
Amazon、楽天にも多数の出品があります。
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まとめ
[box01 title=”オレンジピールティーの要点”]
- オレンジピールティーは抗酸化作用、抗炎症作用、血行促進、抗不安作用など、様々な効果がある
- 適量であれば妊娠中・授乳中でも飲んで大丈夫なハーブティー
- 色々なハーブや紅茶とのブレンドが楽しめ、ハーブとの組み合わせにより効果の増強も期待できる
- オレンジピールティー単体ならジンジャービスケットが合う
- 紅茶(特にアールグレイ)とオレンジピールのブレンドならチョコレート菓子が合う
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オレンジピールは、良い香りではありますがクセがなく、味も薄いため、様々なブレンドが楽しめます。
色々なバリエーションを試してみてください。
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