ハーブティーを美味しく淹れるために水の種類は硬水・軟水どっちがいいの?最適な温度は?

ハーブティー入門講座
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[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] ハーブティーに使う水は水道水でも良いんですよね? [/chat]
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]もちろんです。ですが水には硬水・軟水といった分類があることを知っておくと良いかもしれません。 [/chat]
[chat face=”otya4.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 硬水・軟水とは何でしょうか。 [/chat]
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]それは水を硬度によって分類しています。ミネラルの量が関係しているんですよ。 [/chat]

今回はハーブティーで使う『水』をクローズアップします。
ハーブティーにとって欠かせない水は、実はハーブティーの味を左右する重要な存在。

硬度のことや温度のことなど少し知識を持っておくと、より美味しくハーブティーを楽しむことができますよ。

この記事では、

  • 硬水と軟水の基礎知識
  • ハーブティーが美味しくなるのは硬水と軟水のどちらか
  • カルキ臭や温度など、水にまつわるチェックポイント

について、詳しく解説します。

硬水と軟水ってなに?どう違うの?


[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 水は硬度によって硬水や軟水に分けられるのですね。 [/chat]
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]一口に水といってもみな同じではありません。その水が生まれた環境によって、含まれるミネラル量は違いがあり、それを『硬度』としてあらわしているんです。 [/chat]

硬度は主にカルシウムとマグネシウムの含有量を基にして算出されます。
※細かな算出基準は国によって異なります。

―硬度の区分けの目安―

区分け硬度(mg/L)
軟水100以下
中硬水101~300
硬水300以上

算出基準や区分けについては世界統一にはなっていませんが、おおよその目安としてはこのようになります。

[chat face=”otya2.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”]つまり硬度が低ければ軟水、反対に硬度が高いものは硬水と考えれば良いのですね! [/chat]
[chat face=”chap2.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]そのとおり!日本の水は軟水が多いですよ。[/chat]

日本列島でとれる水は、ミネラル分の少ない軟水である傾向があります。
それは地形の影響で、水が地下に滞留している期間が短いためです。

対してヨーロッパ大陸ではミネラル豊富な地質に地下水が滞留する期間が長いため、硬水が多くなります。

水は硬度が高くなると全くの無味ではなく、後味に何かが残るような感じがあります。
特に硬水に慣れない日本人の中には苦味と感じる方も多いようです。

反対に硬度の低い軟水はクセがなく、さらりとした印象。
軟水の方が口当たり良く飲みやすい、と感じる方も多いかもしれません。

ハーブティーが美味しくなるのは硬水・軟水どっち?


結論から申し上げますと、ハーブティーが美味しくなるのはずばり、『軟水』。

硬水はミネラル分が多いため、ハーブに含まれる成分と反応してしまい、ハーブ本来が持つ味や香りに影響を及ぼしてしまうのです。

逆に軟水でハーブティーを淹れると、ハーブの持つ成分が素直に抽出されます。
そのためハーブの旨味や香り、そして渋みや苦味も含めてハーブ本来の風味を堪能できるというわけです。

―軟水はこんな方にオススメー

  • ハーブティーの渋みや苦味にも抵抗感がない方
  • どちらかと言うと濃いめに抽出してしっかり味わいたい方
  • 硬水のお水自体に飲みづらさを感じる方

硬水には硬水の良さがある

とはいえ、ミネラル分の多い硬水ならではのメリットも。

例えばタンニンを多く含むハーブティーの場合、硬水で淹れるとタンニンによる渋みを和らげてくれるといった味の面でのメリット。
それにミネラルが多いということは、その水を使うだけで体に必要なミネラルを効率的に摂取できるという栄養面でのメリットもあります。

―硬水はこんな方にオススメー

  • ハーブティーの渋みや苦味を抑えたい方
  • 同時にミネラルを少しでも多く摂取したい方

それからもう一つお伝えしておきたいのは、「ハーブティーは軟水が美味しい」という嗜好性は、日本のお国柄も影響しているということ。

日本人はもともと軟水に親しみ、軟水を前提としてお茶文化・和食文化を発展させてきた歴史があります。
(注:国内の一部には硬水が採れる地域もあります。)
つまり私たち日本人は体感的に軟水を使いこなし、美味しさを引き出すことに長けているのです。

一方、ハーブティー大国ドイツで採れる水の多くは硬水です。
だからといってドイツの人々が「私たちのハーブティーは美味しくない」と感じているかといえば、決してそんなことはないはず。

彼らはちゃんと硬水に合った淹れ方(ブレンド・濃さ)を知っていて、日本よりもはるか昔からハーブティーに親しんでいます。
逆に彼らが日本のティーを飲むと「むむっ?」と思われるかもしれません。
それはそのまま日本とドイツのお茶文化の違いにもつながってくるでしょう。

このように見てみると、硬水と軟水どちらかが美味しいとも一概に言い切れないことが分かってきます。
少なくとも私たち日本人にとっては、軟水を使ったティーの方が美味しいと感じる傾向がある、ということなのです。

ミネラルウォーター購入の際は硬度をチェックしよう

[chat face=”otya4.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] ところで硬度というのはどうすれば確認できるのですか? [/chat]
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]一番簡単に確認できるのはペットボトル。硬度がきちんと表示されていますよ。 [/chat]

硬度を一番簡単に確認できるのは、市販のペットボトルです。
本体に硬度が表示されていますので、宜しければ確認してみて下さい。

日本で採取されるミネラルウォーターはほとんどが軟水。
これを沸騰させてハーブティーを淹れてももちろんOK!
美味しいハーブティーになりますよ。

反対に硬度が高いことで知られるフランス発コントレックスはなんと硬度1468mg/L!
ここまで高いとクセを感じやすくなりますので、ハーブティーを淹れる場合はハイビスカスなどはっきりとした酸味を持つハーブを使うと良いでしょう。

ちなみに水道水の硬度については、自治体のホームページに公開されているケースとそうでないケースがあるようです。
例えば神奈川県横浜市のホームページには、硬度40~90mg/Lと出ていました。

宜しければお住まいの自治体のホームページもご覧になってみて下さい。

(引用:横浜市-おいしい水ってなーに?

ハーブティーに使う水、その他のチェックポイント


[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 硬水・軟水の区分けのほかにチェックしたいポイントをご紹介します。 [/chat]

水道水のカルキ臭

私たちにとって大変身近な水道水。
日本の水道水は安心・安全でとてもありがたい存在ではありますが、地域によりカルキ臭が気になるという声も聞かれます。

カルキ臭とは、残留塩素臭のこと。
しかしこのカルキ臭はハーブティーを淹れる際にきちんと沸騰させれば消すことができますので、まずはご安心下さい。

ですが瞬間的に沸騰させるだけでは完全に除去しきれない部分もありますし、そもそも「カルキ臭を元から断ちたい!」と希望される方もいらっしゃることでしょう。
そのような場合は浄水器がおすすめ。

浄水器はカルキ臭だけでなく、水道水に含まれる有害物質も取り除いてくれます。
微量であるとはいえ、体に有害なものは取り除いた方が安心ですね!

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パナソニック 蛇口直結型浄水器 TK−CJ12−W (ホワイト)
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ウォーターサーバーは温度に注意

もう1点、美味しい水対策としてウォーターサーバーを利用されている方もいらっしゃるかもしれません。
ウォーターサーバーでハーブティーを淹れる場合に注意して頂きたいのは、温度です。

ウォーターサーバーにはワンタッチでお湯が出てくる機能がついていますが、これはハーブティーを美味しく淹れるには少し温度が低い傾向があります。
せっかくハーブティーを淹れたのに、体に良い有効成分や香りが上手く抽出されないと、もったいないですよね。

解決策としては、お手数でも一度沸かし直しをされるのがおすすめ。
お湯からスタートすればすぐに沸騰しますし、お水の美味しさが活かされてとても美味しいハーブティーに仕上がりますよ。

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ハーブティーを淹れるのに最適な温度は?


前章からの続きになりますが、ウォーターサーバーのお湯の温度は電気コストなどの事情により概ね80〜90℃に設定されています。

それに対してハーブティーを淹れるのに最適な温度は100℃。
つまり沸騰したてのお湯、ということ。

電気ポットなどで95度程度に設定されている場合はそのまま淹れることも可能ですが、もし余裕があれば一度再沸騰させてあげましょう。

ここで注意点があります。
ハーブティーの茶葉を加えた後で、煮立たせる(煮出し)ことはしません。
煮立たせてしまうと多くのハーブは繊細な香り成分が飛んでしまうためです。

ただしルイボスや健康茶など、煮出しを行うお茶も多く存在します。
商品説明をよくご覧になり、煮出しをするタイプかどうか確認するようにしましょう。

ハーブティーは水出しできる?


最後に、ハーブティーの水出しについて。
本来の淹れ方としては、ハーブティーは水出しをせず熱湯で淹れるのが基本です。

アイスハーブティーにする場合も一度熱湯で淹れてから氷で冷やすのが基本。
ですが近年では嬉しいことに、水出しできるハーブティーも増えてきました!

ハーブの種類はまだ限られますが、冷たいティーがお好きな方にはとっても便利。
是非チェックしてみて下さい!



ポンパドールのクールセンセーションシリーズは全部で3種類。
水を注いだらわずか5~8分で出来上がるのも嬉しいです♪

次にご紹介するのは信頼の老舗店・小川生薬がお送りする水出しルイボス。
こちらは冷水筒で一晩抽出するタイプです。


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ハーブティーで使うお水についてのまとめ


今回は美味しいハーブティーのための『水』にまつわるあれこれをお伝えしてきました。
改めて今回の要点についてまとめておきます。
[box01 title=”この記事のポイント”]

  • 水は含まれるミネラルの量により、硬水と軟水に分けられる
  • 日本人にとっては一般に軟水でハーブティーを淹れる方がおすすめ
  • ハーブティーの渋みや苦味を抑えたい方は硬水もおすすめ
  • 水道水を使って美味しく淹れるには浄水器を使うと良い
  • ウォーターサーバーはお湯の温度に注意
  • ハーブティーを淹れるのに最適な温度は100℃
  • 水出しできるハーブティーも増えてきた

[/box01]
ハーブティーは硬水・軟水どちらを使うかによって、味や香りに違いが出るということが分かりました。
市販のミネラルウォーターは硬度をチェックしやすいので、色々と飲み比べてみるのも楽しいかもしれませんね!

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