ハス茶は日本人にはあまりなじみが少ないかもしれません。
ベトナムで親しまれているお茶で、お土産などにもよく用いられます。
ハス茶は大きく三種類に分けられます。
- 蓮花茶(trà hoa sen)……緑茶に蓮花の香りをつけたもの
- 蓮葉茶(trà lá sen)……蓮の葉を乾燥させたもの。少し苦みがあります
- 蓮芯茶(trà tim sen)……蓮の芯の部分を乾燥させたもの。苦みが強いです
なかでも蓮葉茶は、あの楊貴妃がダイエット茶として愛飲していたとも言われています。美人茶などという別名も付いているのです。
この記事では、
- ハス茶の効果・効能
- ハス茶の正しい作り方やおススメ入手法
について詳しくご紹介します。
ハス茶の効果・効能
ハス茶はかつて楊貴妃に愛飲されていただけあって、期待される主な効果は美容・美肌効果です。
ほかにも免疫強化など様々な効果があります。
ハス茶の主な成分と、その効果や効能をご紹介いたします。
成分名 | 効果効能 |
---|---|
アルカロイド類 | 免疫強化作用、鎮痛作用、鎮静作用 |
ネルンボサイド(フラボノイド) | 抗酸化作用、血行促進 |
食物繊維 | 便秘解消 |
ビタミン類 | コラーゲン生成補助、美肌、赤血球生成 |
鉄分 | 貧血予防 |
ミネラル | 免疫機能補助、血液正常効果 |
葉緑素 | コレステロール抑制、免疫機能向上、殺菌効果 |
アルカロイド類
アルカロイド類には毒性があるものもありますが、種類によって正しく摂取すれば薬になることも証明されています。
ハスに含まれるアルカロイドは、ヌシフェリンやノルヌシフェリン、ロエメリンなど。これらには、体の免疫力をアップさせてくれる効果や、鎮痛・鎮静効果が期待されています。
ネルンボサイド(フラボノイド)
これには体内の過酸化脂質の生成を抑えてくれる抗酸化作用があります。
抗酸化作用によって、動脈硬化やがんの予防、細胞の老化防止、アンチエイジング、免疫力アップなど様々な効果も期待できます。
食物繊維
食物繊維には、胃腸を刺激して排便を促す効果や、余分な脂質を体外へ排出する働きがあります。これによって、便秘解消の効果が得られるのです。
ビタミン類
ハス茶に含まれるビタミン類は、主にビタミンBとビタミンCです。
ビタミンB12には赤血球の生成を助ける作用があります。
また、ビタミンCには美肌効果のほか、コラーゲンの生成補助作用や抗酸化作用などもあります。
鉄分
鉄分には赤血球を構成する働きがあります。
血のもととなる赤血球がたくさん作られることで本傑防止につながります。
ミネラル類
ハス茶に含まれるミネラルには血液の流れを正常にしてくれる作用や、免疫機能を補助してくれる働きがあります。
血液が正常に流れるのでむくみなどの解消に効果がありますね。
葉緑素
葉緑素にはコレステロールを抑制してくれる働きのほか、免疫力のアップや殺菌抗菌効果もあります。
ウイルスを防いで免疫力を上げてくれるので、風邪などの予防にも一役買ってくれますね。
上記はあくまでもハスに含まれる成分なので、必ずしもすべての種類のハス茶に含まれているというわけではありません。
緑茶に蓮の香りをつけた蓮花茶の場合は、上記の効果はあまり期待できませんが、緑茶に含まれるカテキンの効果が得られます。
カテキンには強い抗酸化作用や殺菌抗菌効果が期待できます。
もし、美容目的で飲むのであれば、蓮花茶より蓮葉茶や蓮芯茶のほうが美容効果が期待できるんですよ。
ハス茶の副作用について
ハス茶は使う種類によって副作用も少し異なります。
葉や芯を使ったものは、アルカロイドが含まれているので、過剰に飲みすぎると逆に体に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
また、蓮花茶のほうは、ベースが緑茶なので、カフェインが含まれます。
カフェインは妊娠中や授乳中のママさんたちには摂取を控えるべき成分だといわれているためオススメできません。
以下に当てはまる方は、蓮花茶、蓮葉茶、蓮芯茶ともに飲用の際は医師に相談の上用法容量を守って飲むようにしましょう。
- 妊娠中の方
- 授乳中の方
- アレルギーをお持ちの方
- 治療中の病気や服用中の薬がある方
ハス茶の味と香りについて
ハス茶はその種類によって味や飲みやすさが違います。
緑茶に蓮の香りをつけた蓮花茶
すっきりとした味と優しい蓮の香りで、ジャスミンティーに似ています。
飲みやすさでいえば、この蓮花茶が一番飲みやすいでしょう。
蓮の葉を乾燥させて煎じた蓮葉茶
アルカロイドやフラボノイド、ビタミンなどの効果を多く得られますが、
苦みがあり、漢方に似ています。
蓮の芯の部分を乾燥させた蓮芯茶
蓮葉茶よりも苦みが強く、好き嫌いがはっきり分かれてしまいます。
良薬口に苦しともいうので、ハス茶の効果をしっかりと得るためには仕方がないのかもしれませんね。
ハス茶を美味しく飲む方法と作り方
ハス茶を美味しく飲む方法についてお伝えします。
蓮花茶の基本の作り方
蓮花茶3g程度を急須に入れます。
お湯の温度は90℃ほどにすると、香りがよくたちます。
この時、茶器をあたためずに熱湯を注ぐとそれだけで90℃になります)
急須にお湯を注ぎふたをしたら、外から一度お湯をかけて蒸らします。
水出し蓮花茶の作り方
- 蓮花茶葉3gに対して、水500mlを容器に入れます。
- 冷蔵庫で1時間半~2時間置く
- 茶葉を茶こしなどで取り除く
(浸けすぎると香りや味だけでなく渋みも増すので注意しましょう)
蓮葉茶の基本の作り方
茶葉1.5gに対してお湯は500㏄です。
5分ほど蒸らして、茶葉を茶こしで取り除けば完成です。
オススメブレンドティー
蓮花茶は、似たような花の香りを持つジャスミンティーやキンモクセイの香りをつけた桂花茶などとブレンドすることで飲みやすく、華やかな香りを楽しめます。
蓮葉茶は苦みがあるので、こんぶや梅干し、レモンなどの酸味のあるものと合わせることで、少しすっきりと飲みやすくなります。
ハス茶に合うお菓子、食事
すっきりとした蓮花茶は、脂身の多い食事や中華料理、ベトナム料理との相性が抜群です。
食事の合間に飲むのであれば、蓮花茶を合わせるようにしましょう。
苦みのある蓮葉茶はあまり、食中に飲むのにはオススメできません。
空腹時に飲むと体内での吸収力が高まるので、もし食事と合わせるのであれば、食前に飲むほうがいいですね。
ハス茶のオススメ入手法と買い方
ハス茶はベトナム土産として有名なので、販売店舗はベトナムのほうが圧倒的に多いです。
日本では、輸入食品店やインターネットで購入するのが一番簡単な入手方法です。
インターネットで購入できるハス茶をいくつかピックアップしたので是非見てみてくださいね。
まとめ
ハス茶の要点
- ハス茶は、蓮花茶、蓮葉茶、蓮芯茶の三種類に分けられる
- 蓮花茶は緑茶に香りをつけたもの
- 蓮葉茶や蓮芯茶は葉や茎を乾燥させて煎じたもの
- 楊貴妃も愛飲していた美人茶
- 抗酸化作用がある
- 血の巡りがよくなりむくみ改善につながる
- デトックス効果がある
ハス茶は、取る場所にとって得られる効果や味が違います。
美容や健康に効果的なだけではなく、あますところなく使えるエコなお茶ですね。
美容の効果もあの楊貴妃のお墨付きというのであれば、是非わたしも、継続的に飲んでその効果を体験してみたいものです。
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