今、世界で一番飲まれているお茶、紅茶。
美しい赤褐色の水色に華やかな香り、奥深い味わいが、世界中の人に愛されています。
[chat face=”otya4.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] そもそも紅茶ってどんなお茶のことを言うんでしょう?
水色が赤ければ紅茶なのでしょうか? [/chat]
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]いいえ、ちゃんとした定義があるんですよ。
紅茶の効能や副作用についても気になりませんか?全てお伝えします! [/chat]
この記事では、
- 紅茶とはどんなお茶か
- 紅茶の効果・効能、副作用
についてお伝えします。
紅茶とはどんなお茶?
紅茶は、チャノキという常緑樹の葉を原料としたお茶です。
実は、日本茶やウーロン茶も同じチャノキから出来ていますが、これらのお茶の違いは、製造方法にあります。
紅茶はお茶の葉に含まれる「酸化酵素」という成分の働きを利用し、完全に発酵させて作る「発酵茶」です。
ちなみに、日本茶は発酵させない「不発酵茶」、ウーロン茶は完全発酵する前に止める「半発酵茶」となります。
以下に、紅茶の製造方法をまとめました。
適採
茶摘みは女性達が手作業で行います。
チャノキの新しく生えてきた新芽と2~3枚の若葉のみを摘み取る、「一芯二葉」「一芯三葉」という方法で収穫します。
萎凋(いちょう)
収穫した茶葉に含まれる水分を半分ほどにまで減らし、しおらせる工程。
現在は、萎凋槽という大きな槽の中に茶葉を入れ、8~10時間ほど温風を送る「人工委凋」という方法が主流。
柔捻(じゅうねん)
柔捻機で茶葉を揉み、葉の組織や細胞を破壊して酸化酵素の働きを活発にさせます。
ここから酸化発酵がスタートします。
玉解き
柔捻工程で塊になった茶葉をほぐしながら熱を冷まし、空気に触れる面積を大きくします。
これにより、さらに酸化発酵が進んでいきます。
発酵
室温25~26℃、湿度90%の高温多湿の醗酵室に茶葉を置き、2~3時間発酵させます。
茶葉は赤銅色に変化し、紅茶特有の華やかな香りを発するようになります。
乾燥
茶葉が適度に発酵したら、乾燥させて酸化発酵をストップさせます。
同時に水分も3~5%まで落とします。
仕上げ
余分な茎や粉などを取り除き、形や大きさごとに茶葉を分類します。
この仕上げ工程を終えた紅茶が商品として流通するようになり、私達の元に届くようになります。
紅茶は現在、世界のお茶生産量の70%を占めており、世界的に最もポピュラーなお茶として知られています。
インドやスリランカを中心に20か国以上で生産されていて、日本でも生産されていますよ。
生産地ごとに味や香りが異なっているのも、紅茶の魅力の一つですね。
紅茶の種類については別記事にてご紹介しています。
ちなみに、日本と外国では紅茶の呼び方も違います。
日本では、その水色から「紅茶」。
イギリスを始めとしたヨーロッパでは、茶葉の色から「ブラックティー」と呼ばれていますよ。
覚えておくと、海外旅行の際などに役立つかもしれません。
紅茶の効果・効能
イギリスに伝わった当初は、「嗜好品としてではなく薬として売られていた」と言われる紅茶。
このことからも分かるように、紅茶には以下のような優れた効能が期待出来ます。
- 生活習慣病予防
- 老化予防
- 風邪、インフルエンザなどの感染症予防
- 口臭予防
- ガン予防
- 虫歯予防
- ダイエット効果
- リラックス効果
など
紅茶に含まれる主な有効成分と、その効果・効能について詳しく見ていきましょう。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
カテキン | 抗酸化作用、血中コレステロール値低下、血糖値上昇抑制、肥満予防、殺菌・抗菌作用、口臭予防 |
テアフラビン | 血糖値の上昇を抑制、インフルエンザ予防、殺菌・抗菌作用、コレステロール値低下 |
カフェイン | 覚醒作用、利尿作用、脂肪燃焼効果 |
テアニン | リラックス効果、PMS・更年期障害緩和、カフェインの興奮作用抑制 |
カテキン
ポリフェノールの一種で、渋みや苦味のもと。
お茶に多く含まれていることで有名な成分です。
- 体内での活性酸素の発生を防ぎ、生活習慣病や老化を予防する
- 血中のコレステロール値の増加を防ぐ
- 血糖値の上昇を抑える
- 体脂肪を減らし、肥満を予防する
- 強力な殺菌作用で、風邪やインフルエンザなどの感染症、食中毒、胃腸炎を予防する
- 口内の細菌の増殖を抑え、虫歯や口臭を予防する
などの効果が期待出来ます。
テアフラビン
カテキンが発酵することで出来る、赤い色素成分。
紅茶の鮮やかな水色のもとになっている成分です。
茶葉を発酵させる紅茶やウーロン茶など、決まったお茶にしか含まれていません。
- 糖分の吸収や血糖値の上昇を抑え、糖尿病を予防する
- インフルエンザウィルスの感染力を奪い、感染を予防する
- 殺菌作用により食中毒や胃腸炎を予防する
- 悪玉コレステロールのみに働きかけ、コレステロール値を下げる
といった効果が期待出来ます。
カフェイン
アルカロイドの一種で、苦味のもと。
妊娠中・授乳中の方は摂取を控えた方がいいとされている成分です。
- 脳を活性化させ、頭をスッキリさせる
- 体内の余分な水分の排出を促し、むくみを予防・改善する
- 脂肪を燃焼する
- 体の末端部分の血管を広げて血流を改善し、冷え性を解消する
- 認知症を予防する
などの効果が期待出来ます。
テアニン
アミノ酸の一種で、お茶のうま味・甘味成分。
リラックス効果がある成分で、その働きは科学的にも証明されています。
- 興奮を鎮めて心身の緊張を和らげる
- 睡眠の質を高める
- 緊張緩和による血行改善効果で、冷え性を改善する
- PMSや更年期障害といった女性特有の症状を改善する
などの効果が期待できるほか、カフェインの興奮作用を穏やかにする働きもあります。
紅茶の副作用について
紅茶にはカフェインが入っているので、妊娠中や授乳中の方は避けた方がいいとされています。
薬を服用中の方もご注意ください。
以上にあてはまらない方でも、一日4~5杯までを目安に過剰摂取には気を付けましょう。
飲み過ぎた場合、カテキンの鉄分の吸収を妨げる働きによって、貧血を起こすことがあります。
特に貧血気味な方の場合は、食事と一緒には飲まないようにすると安心ですよ。
さらに、紅茶に含まれるシュウ酸を多量摂取すると、尿路結石になる恐れもあります。
以上のような症状に見舞われないためにも、必ず適量を守って飲むようにしてください。
また、紅茶はお休み前の一杯にはオススメできません。
カフェインの覚醒作用で目がさえてしまい、眠れなくなる可能性があるためです。
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]もし寝る前に紅茶を飲みたくなったら、薄めに抽出するか、ノンカフェインの物を選ぶなど工夫してみてください。 [/chat]
紅茶ってどんなお茶?まとめ
[box01 title=”紅茶についてのまとめ”]
- 紅茶の原料は、日本茶やウーロン茶と同じチャノキ
- 紅茶は茶葉に含まれる「酸化酵素」という成分の働きを利用し、茶葉を発酵させて作られる
- 生活習慣病予防や感染症予防など優れた効能を持っている
- 妊娠中や授乳中の方、薬を服用中の方は飲用を避けるようにすること
- 貧血や尿路結石の原因になるため、飲み過ぎないよう気を付ける
[/box01]
今回は紅茶の基礎知識についてお伝えしました。
その香り高さと豊かな味わい、さらには効能も優れているとあれば、世界中で愛されているのも納得ですね。
[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 紅茶も日本茶もチャノキから作られているのは驚きました。お茶って奥深いですね~! [/chat]
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]紅茶について気になること、知りたいことはまだまだたくさんあるはず。
その疑問が解決するよう、今後も紅茶についての記事を上げていきます!お楽しみに! [/chat]
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