ジュズダマはイネ科の植物で日本各地の水辺付近に群生しています。
漢字にすると“数珠玉”です。由来は黒く硬い実を糸でつなぐと数珠のようにみえたことからです。
小さいころそのようにして遊んだ方もいるのではないでしょうか?
原産は熱帯アジア付近で、草丈は1m前後にまで成長。
茎は直立した状態で、葉は細長い皮針形、8~9月ごろに雌花・雄花をつけます。
見かけはとてもイネらしいですが、実は最初は緑色をしているんですよ。
それから段々と黒色、灰白色になっていきます。
ジュズダマ茶はその実を干して乾燥し、煎じたもの。
ジュズダマ茶は風味が近しいことからハトムギ茶の代用品として用いられることがあります。
というのもハトムギはジュズダマの変種なので、味が似ているのも納得できますね。
この記事では、
- ジュズダマ茶の効果・効能
- ジュズダマ茶の正しい飲み方やおススメ入手法
について詳しくご紹介します。
ジュズダマ茶の効果・効能
ちょっとしたパソコン作業や事務業務で毎日肩こりがつらい…。
適度に軽いストレッチをしてもその場しのぎで、さらに私の場合だと頭痛も併発して二重苦。
毎日、揉みほぐしなどの整体に通えるわけもなく悩んでいました。
そんなとき肩こりを緩和してくれる効果が期待できるお茶「ジュズダマ茶」のことを知りました。
これなら仕事の合間にも飲めるし、お手軽ですよね。
早速、ジュズダマ茶にどんな効果があってどんな味なのか等を徹底的に解説していきます。
よければ参考にしてみてください。
ジュズダマ茶の主な有効成分と、その効果について表にまとめました。
成分名 | 効果・効能 |
---|---|
コイキソール | 肩こり |
コイキセノライド | 抗腫瘍作用 |
スチグマステロール | 動脈硬化防止 |
ジュズダマ茶の効果・効能について、成分別に見ていきます。
コイキソール
天然由来の有機化合物アルカロイドのうちのひとつがコイキソールです。
コイキソールには肩や首、腰のこりを取る効果があるとされています。
その理由は筋肉弛緩成分である「クロルゾキサゾン」と同じ中枢性を持つためだとか。
このクロルゾキサゾンは肩、首、腰、変形性脊椎症などの治療に用いられている成分で有効性が認められています。
つまり、緊張状態の筋肉を緩ませる作用ため、肩や腰のこりを緩和してくれる効果が期待できるのです。
- 肩こり
- 腰の不調緩和
コイキセノライド
消炎作用があり、肌のトラブルを鎮静化してくれる作用があります。
化粧品の成分のひとつとして使用されているほど、その効果の期待は高いです。
肌荒れや日焼け防止などの肌の炎症を和らげてくれます。
さらに抗腫瘍作用も含まれており、ニキビやイボなどの小さく丸い角質の突起物である腫瘤の発生を防いでくれます。
肌トラブルには万能の成分ですね。
- ニキビ予防
- 肌荒れ
- 日焼け防止
スチグマステロール
植物に存在する化合物のひとつです。
食べ物に含まれているコレステロールを体内に吸収されにくくする働きがあるため、血中の悪玉コレステロールを低下させてくれる働きがあります。
この悪玉コレステロールは血管の壁を厚くし、血管の内側を狭めてしまうため、これが動脈硬化の元になってしまうのです。
動脈硬化が進むと他の病気も併発してしまう可能性があるため、日頃より意識して取りたい成分ですね。
- 心筋梗塞防止
- 狭心症対策
- 抗脳卒中
ジュズダマとハトムギの違い
ジュズダマとハトムギは外見がとても良く似ているため、混同されることが多いです。
それもそのはず、ハトムギはジュズダマの変異種だからです。
ハトムギの実の方が殻が柔らかく、扱いやすいことから栽培されるようになったため原種であるジュズダマは主要ではなくなりました。
簡単にジュズダマとハトムギ2つの違いをまとめてみました。
比較項目 | ジュズダマ | ハトムギ |
実の外見 | 黒~灰白色 | 茶色、小麦色 |
実の硬さ | トンカチなど必要 | 指で砕ける |
デンプン | うるち性 | もち性 |
属性 | 多年草 | 一年草 |
表からわかるように、似てはいますが別の植物です。
効果・効能も異なりますためご注意ください。
ジュズダマ茶の副作用について
ジュズダマ茶はノンカフェイン。
安心して風味豊かな味わいをそのままお楽しみいただけます。
しかし、妊娠中の方は避けた方がいいと言われている成分が含まれています。
必ずしも飲んではいけないということはありませんが、大事な時期ですのでどうしても飲みたい場合は一度お医者様にご相談ください。
また、過剰な摂取は思わぬ副作用が出る可能性もあるため、1日2~3杯を目安にしてください。
沢山飲んだからといって、効果が倍増するといったことはありません。
その他、イネ科の植物ですのでイネアレルギーがある方は注意が必要です。
ジュズダマ茶の味と香りについて
ジュズダマ茶は香ばしい味わいが特徴の飲みやすいお茶です。
ほんのりと甘い風味が感じられるため、食事時や水分補給などどんなシーンにも合いますよ。
ハトムギ茶に品種が近しいだけあって、懐かしいような優しい味はなんだかほっとさせてくれます。
ジュズダマ茶を美味しく飲む方法と作り方
ジュズダマ茶を美味しく飲む方法についてお伝えします。
基本の作り方
ジュズダマの殻を割ったもの10~30gと水600~800ccを用意しましょう。
これらを鍋に入れて弱火で20分ほど煎じてください。
茶殻を取り出してコップに注いで出来上がりです。
こちらは4杯分ほどの作り方になりますので、余った分は冷やしておくのもグッド。
(ただし、衛生上1日で飲み切るようにしてください)
味の好みは煎り時間を調節して色々試してみてくださいね。
オススメアレンジ・ブレンド茶
ジュズダマ茶は他の野草ハーブとのアレンジがとても合います。
いくつかアレンジやブレンドレシピをご紹介しますので参考にしてみてくださいね。
+ドクダミ | クセのある野草ハーブの代表格のドクダミと合わせることで、味わいがまろやかになり少し飲みやすくなります。 また、ドクダミ茶のもつデトックス効果や整腸効果が期待できます。 |
---|---|
+たんぽぽ茶 | しっかりとした味のたんぽぽ茶とブレンドすることでお菓子ととっても合う味わいになります。 冷え症にも効果があるとされているため、安眠導入に期待できる寝る前にもぴったりのブレンドレシピです。 |
ジュズダマ茶に合うお菓子、食事
ジュズダマ茶はクセがなくシーンを選ばず日常的に飲めるお茶です。
イネ科なので白米にはぴったりです。
そのため食事のお伴が一番しっくりきますね。
ノンカフェインですのでご家族皆で楽しむことができるのがポイントです。
また、お菓子はお煎餅などの塩気のあるものがとても合います。
さっぱりとした味わいと塩気がほどよくマッチします。
ジュズダマ茶のオススメ入手方法について
ジュズダマ茶はスーパーやドラッグストアではほぼ販売はしていません。
ネットでも有名な通販店ではあまり見かけないお茶です。
一部取扱店がありましたのでご紹介いたします。
ジュズダマ茶のまとめ
[box01 title=”ジュズダマ茶の要点”]
- ハトムギの原種
- ジュズダマは現在は野草として繁殖している
- 肩こり、イボ防止に作用してくれる
- 味わいは香ばしく柔らかい
- ご飯時に合う風味
- ジュズダマとハトムギはよく似ているが性質は異なる
[/box01]
ジュズダマはあまりにも硬い実をしているため、アクセサリーとして使われていることが多いです。
実も艶やかな黒色なので名前の通り“数珠”のような形ですね。
また、最近ではジュズダマの種や苗を所望する人が増えてきたそうです。
その理由は、幼少のころにお手玉の中身として使用したり、アクセサリーとして実を使って遊んだりと、懐かしさから注文が増えてきているとのこと。
もしかしたら、ジュズダマ茶が流行る日が来るのかもしれませんね。
コメント