ルバーブはシベリア南部を原産とするタデ科カラダイオウ属の多年草です。
寒冷地での栽培に適していて、日本では北海道や長野県を中心に栽培されています。
日本ではあまり知名度は高くないですが、ヨーロッパでは非常にポピュラーな野菜のひとつです。
特に古代ギリシャや古代ローマでは薬用や食用として、幅広く利用されてきました。
食用での利用は、ジャムや砂糖漬け、サラダなどに利用されることが多いですね。
また、食物繊維を豊富に含むことから、中国では古くから下剤などの漢方薬としても使われてきました。
ルバーブの根を乾燥させて粉末状にしたものは、大黄(ダイオウ)と呼ばれて、便秘や尿利異常などに効く漢方として日本でも利用されています。
この記事では、
- ルバーブティーの効果・効能
- ルバーブティーの正しい作り方やおススメ入手法
について詳しく書いていきます。
ルバーブティーの効果・効能
中国で下剤として利用されることのあるルバーブには、ほかにも美肌効果や生活習慣病を予防する効果があるのです。
ルバーブに含まれる主な成分から、ルバーブティーを飲んで得られる効果や効能を詳しく見ていきましょう。
ルバーブティーの主な成分
成分名 | 効果効能 |
---|---|
食物繊維 | 便秘解消 |
アントラキノン誘導体 | 下剤効果 |
スチルベノイド | 血糖値を下げる |
カテキン | 抗酸化作用、整腸作用 |
ビタミン類 | 視力回復、美肌効果 |
ミネラル類 | 骨や筋肉を丈夫にする |
食物繊維
食物繊維は、水分を吸収し、腸の中で膨らみます。
これが腸を刺激して排便を促してくれるので、便秘が解消されるという仕組みです。
また、大腸内で発行や分解がされることで、ビフィズス菌を増やし腸内環境を改善されることがわかっています。
アントラキノン誘導体
これはアロエやセンナにも含まれている下剤成分。
食物繊維よりも強力な便秘解消の効果が期待できる成分のひとつです。
スチルベノイド
これは、ポリフェノールの一種です。ポリフェノールには抗酸化作用があることが知られています。
また、スチルベノイドはマウスを使った実験において、体内の血糖値を下げる効果があると証明されています。
カテキン
これも、スチルベノイドと同じくポリフェノールの一種です。
より強い抗酸化作用を持ち、アンチエイジング効果がにつながります。
また、過酸化脂質の生成が減ることで、がんや生活習慣病などの予防や改善につながるのです。
カテキンは抗菌作用もあります。
食中毒や胃がん・胃潰瘍などの原因となる菌を抑え、予防にもつなげてくれると期待されています。
ビタミン類
ルバーブには多くのビタミン類が含まれています。
なかでも多く含まれているのはカロテン(ビタミンA)とビタミンC。
カロテンは植物の光合成で欠かせない色素の一つで、ニンジンなど多くの野菜や果物に含まれている成分です。
動物の小腸の粘膜中でビタミンAの1種であるレチナールに分解されます。
レチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保つ、抵抗力を強めるなどの働きがあります。
ビタミンCは、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必要な化合物です。
ビタミンCは、この壊血病を予防・改善するのに必要な成分。
他にもビタミンCには、皮膚のメラニン色素を抑えて日焼けを予防したり、ストレスや風邪などに対する免疫力を高めてくれる働きがあります。
ミネラル類
ルバーブに含まれるミネラルの中で特に多いのはカルシウムとマグネシウムです。
カルシウムは、
- 骨や歯の主要な構成成分になっている
- 細胞分裂や筋肉の収縮
- 神経の興奮を抑えたり血液凝固を促進する
マグネシウムは、
- 神経伝達や筋収縮の制御
- 血圧を下げる
などの働きも持っています。
その他の効果・効能
ルバーブにはこのほかにも以下のような効果があります。
- むくみ解消、デトックス効果
- 糖やコレステロールを抑える
- 眼病予防、眼精疲労の回復
体内の毒素や余分な水分、老廃物などを排出してくれる働きのあるルバーブティーは、むくみを解消してくれます。
アントラキノン誘導体や食物繊維の便秘解消効果と合わせて、強いデトックス効果が得られますね。
ルバーブティーの副作用について
ルバーブの根から作られる漢方、ダイオウは、子宮を収縮する働きがあります。
そのため、ルバーブティーも妊娠中の方の利用は推奨されていません。
また、母乳に混ざると乳児が下痢を起こすことがあります。
授乳中の方も飲用は避けましょう。
ルバーブティーに使われる根の部分には強い緩下作用があるため、おなかが緩い方の利用はあまりオススメできません。
ルバーブティーの味と香りについて
ルバーブティーはかなり酸味があります。
ルバーブは野菜の一種。
ほかの野菜茶と異なり、苦みはあまりなく酸味のほうが強いという印象です。
ルバーブティーと美味しく飲む方法と作り方
ルバーブティーはルバーブを煮だして作ります。
ここでは詳しい作り方を紹介していきますね。
基本の作り方
ルバーブは10センチほどの長さに切って水にさらしてアクを抜きます。
大きめの鍋にアクを抜いたルバーブとたっぷりの水を入れます。
沸騰したら、泡が消えない程度のとろ火で1時間ほど煮詰めれば完成です。
お好みで砂糖やはちみつなどを入れて味の調整をしてくださいね。
オススメブレンドティー
ルバーブティーは酸味の強いお茶なので、ミントやレモンバームなどのすっきりとしたハーブとのブレンドがオススメです。
ルバーブティーに合うお菓子、食事
ルバーブティーは、外国では脂身の多い肉料理を食べた後の口直しなどによく飲まれています。
独特の酸味が、脂っぽさを和らげてくれるので、この組み合わせはおすすめです。
ルバーブティーのオススメ入手法と買い方
ルバーブティーは、一部のお茶専門店などでも取り扱いがあります。
しかし、店舗はあまり多くないため、インターネットでの購入やルバーブを煮だして作るのが一般的です。
他のハーブなどとブレンドされているものもあります。
そちらのほうが単体で煮出すよりも飲みやすいです。
ローズヒップやフェンネル、ジャスミンなどをブレンドしたティーバックタイプのルバーブティーです。
まとめ
[box01 title=”ルバーブティーの要点”]
- ルバーブはタデ科カラダイオウ属の多年草
- シベリア南部が原産で寒冷地での栽培に適している
- 便秘解消やデトックス効果が期待できる
- 酸味の強いお茶である
- 妊娠中や授乳中の飲用は避けるべきである
[/box01]
ダイエットやデトックスなど美容にいいお茶であるルバーブティー。
しかし酸味が強いせいか、製品として販売されているのはブレンドティーが多いです。
ブレンドされているハーブも美容やデトックスに効果的なものが多いので、ルバーブティーの効果をより高めてくれますね。
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