日本茶の種類は?特徴について徹底解説

日本茶の入門講座
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[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]日本茶というと、どんなお茶が思い浮かびますか? [/chat]
[chat face=”otya2.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”]緑茶、ほうじ茶、玄米茶、抹茶…。
色々な種類がありますね。 [/chat]

しかし、中には他のお茶との違いが結構分かりにくいものもありますよね。
例えば、

[chat face=”03181.png” name=”女性” align=”left” border=”none” bg=”green”] 「緑茶と煎茶は同じ?」
「玉露って何?」
「ほうじ茶と番茶は何が違うの?」 [/chat]

など疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

[chat face=”chap2.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]そんな疑問が解けるように、日本茶の種類とそれぞれのお茶の特徴や違いについて徹底的に解説します。[/chat]

この記事では、

  • 日本茶の種類
  • それぞれのお茶の特徴

についてお伝えします。

日本茶には大きく分けて「緑茶」と「発酵茶」がある!

日本茶には様々な種類がありますが、まず「緑茶」「発酵茶」かで大きく分かれます。

緑茶は、茶葉を“蒸す”という日本独自の製法でつくられた、日本を代表するお茶。
全ての緑茶はチャノキが原料となっており、その育て方や加工方法で様々な種類に分かれています。
日本で製造されているお茶の90%以上は緑茶であるため、日本茶は一般的には緑茶を指す言葉になっています。

一方、一部の地域で生産されている発酵茶は「漬物茶」とも呼ばれ、茶葉を発酵させて作るお茶。
現在では地域の特産品として扱われています。

緑茶の種類まとめ

“茶葉を蒸す“日本独自の製法でつくられた、日本茶の代表「緑茶」。
その緑茶の種類と、それぞれのお茶の特徴についてまとめました。

煎茶

煎茶は、緑茶の中で最もよく飲まれているお茶。
緑茶の代表的な存在です。

水色は明るい黄緑色。
爽やかな香りと、渋み・甘み・旨みのバランスがいい、すっきりとした味わいが特徴。
クセがなく飲みやすいため、万人に好かれる風味に仕上がっています。

煎茶は、収穫した茶葉を蒸して発酵を止めた後、揉みながら乾燥させて作られます。

深蒸し煎茶

深蒸し煎茶は、茶葉を通常の2倍ほどの時間をかけて蒸した煎茶のこと
長く蒸された茶葉は細かくなり、粉っぽくなります。

普通の煎茶に比べてお茶の色が濃くなり、苦みは抑えられて甘みが増した、まろやかな味わいに。
反対に香りは弱くなります。

深蒸し煎茶よりも更に長い時間蒸したお茶は、「特蒸し煎茶」と呼ばれます。

玉露

最高ランクの緑茶として名高い玉露。
京都の宇治市が代表的な産地として知られています。

水色は透明感ある黄色で、海苔や昆布に似た豊かな香りと、濃厚な旨み・甘みがあり。
お茶の渋みや苦みが苦手な方にもオススメできます。
少量を口に含んで、香りと旨みをじっくり楽しむ味わい方がぴったり。

玉露は煎茶と同じ製法で作られますが、茶葉の育て方に大きな違いがあります。
チャノキの新芽が開き始めると、よしずやワラで茶園を覆い、20日間程度の間日光を当てずに育てます。
光を当てないことでお茶の渋み成分「カテキン」の生成を抑制。
渋みが少なく旨みが強いお茶が出来上がります。

かぶせ茶

日光を遮るための覆いをチャノキに直接かぶせることが由来となった、かぶせ茶。

お茶は煎茶より暗く、玉露より明るい黄緑色。
渋みと旨みの両方を持ち、玉露独特の豊かな香りを感じられることも。
煎茶と玉露の良いところを合わせ持ったお茶、とも言えます。

かぶせ茶は覆いを直接チャノキに被せて、そのまま1週間前後の期間日光を当てずに育てられるのが特徴。
日光を当てない期間が玉露より短いため、煎茶と玉露の両方の特徴を持ったお茶が出来上がります。

てん茶

抹茶の原料になっているのがこのてん茶。
京都で最も多く栽培されています。
中国茶の甜茶とは別物。

水色は透明感ある薄い黄色。
海苔のような豊かな香りと旨みがあります。

てん茶の茶葉は、玉露と同じく覆いをして日光を当てずに育てられます
製法も煎茶などと違い、茶葉を蒸した後は揉まずにそのまま乾燥させて作られます。

覆いをせず、日光に当てて育てられるてん茶もあり、こちらは主に洋菓子の原料に利用されます。

抹茶

茶道でお馴染みの抹茶。
京都の宇治が最も有名な産地として知られています。

水色は鮮やかで明るい緑色。
新鮮でみずみずしい茶葉の香りと、苦みの中に旨み・甘みが感じられる濃厚な味わいが楽しめます。

抹茶は、てん茶を石臼などで挽いたものをいいます。
茶葉が粉末になり、お茶の中にまるごと溶けるため、豊富な栄養を全て体に取り入れることが可能。
緑茶の中でも、特に体の健康に効果的なお茶とされていますよ。

玉緑茶

丸いぐりっとした茶葉が特徴的な玉緑茶。
その見た目から「ぐり茶」とも呼ばれます。
佐賀県嬉野市が代表的な産地。

水色は黄緑色で、渋みの少ないまろやかな味わいのお茶。

製造方法は煎茶とほとんど変わらないものの、最後に「精揉」という工程を行わないのが特徴。
精揉は、茶葉の形を細長い針状に整えるために茶葉を揉む、工程です。
これを行わないため、玉緑茶の茶葉は丸く仕上がります。

釜伸び茶

他の緑茶と違い、茶葉を蒸さずに釜で炒って作られるのが釜伸び茶

水色は薄い黄色で、炒った茶葉の香ばしい香りとあっさりとした味わい。

茶葉を釜で炒り、揉んで細い針状に形を整えて作られます。

釜炒り玉緑茶

釜炒り玉緑茶は、釜伸び茶と玉緑茶両方の製法で作られたお茶。
「カマグリ」とも呼ばれます。

水色は薄い黄色で、香ばしい香りと渋みのないすっきりとした味わい。

釜伸び茶と同じく茶葉を釜で炒り、玉緑茶同様に「精揉」工程を行わずに作られます

茎茶

茎茶は、文字通り茶葉の茎の部分だけで作られたお茶。

薄い黄緑色で、爽やかな香りと甘みが特徴。

煎茶や玉露を作る過程で、選別された茎だけを集めて作られます。
茶葉の種類によって、味や香りにも違いが現れます。
中でも、玉露など高級なお茶の茎で作られた茎茶は「かりがね」と呼ばれ、高級茶として人気があります。

芽茶

茶葉の芽の先だけを集めて作られている芽茶。
手頃な価格ながら高級茶に引けを取らない味が楽しめます。

水色は濃い緑色で、濃厚な茶葉の香りと旨みのある味わい。

煎茶や玉露を製造する際に出る、芽の先の細い部分を選別して作られます。
茶葉はコロコロとした小さく丸い形が特徴的。

粉茶

粉のように細かくなった茶葉で淹れるお茶、粉茶。
お寿司屋さんで飲む「粉末茶」とは別物。
お湯に溶かすのではなく、急須で淹れて飲みます。

水色は濃い緑色で、渋み・苦みが強めの濃厚な味わい。

煎茶や玉露の製造過程で出る、粉状になった茶葉だけを集めて作られます。
普通の茶葉よりも、有効成分がお茶に染み出します。

番茶

番茶は、地域によって定義が違う珍しいお茶。
一般的には、遅く収穫した古い茶葉でつくられたお茶のことを言います。

製法も地方で違うため、色も黄緑色~茶色と様々。
基本的な番茶は香りも味もさっぱりとしていて、クセがありません。

その他の定義としては、

  • 一番茶(最も早く収穫するお茶)の収穫後に出てきた芽を摘んだもの
  • 二番茶を収穫後、そのまま枝葉を育て秋に摘んだもの、秋冬番茶ともいう
  • 製造過程で出てきた、大きく平べったい茶葉を製品にしたもの、頭ともいう
  • 地域に根付く、特殊製法で作られたお茶

などがあります。

玄米茶

ホッとするような、香ばしくさっぱりした味が人気の玄米茶。

薄い黄緑色のお茶で、炒った玄米の香ばしい香りとクセのないさっぱりした味わい。

玄米茶は、炊いて炒った米と、煎茶や番茶を同じ割合でブレンドして作ります
カフェインが少ないので、子供やお年寄りにもおすすめ。

ほうじ茶

焙じた茶葉の香ばしい香りが魅力のほうじ茶。

お茶は薄い茶色で、香ばしい香りとすっきりした味わい。
食後に飲むお茶としても親しまれています。

ほうじ茶は、煎茶や番茶などの茶葉を強火で炒って作られます
茶葉が茶色になり香ばしい香りがしてきたら、出来上がりの合図。

茶葉の水分がなくなるまで炒るため、ほうじ茶は他の緑茶に比べてカフェインが少なくなっています。
そのため、子供やお年寄りでも安心して飲むことが出来るお茶になっています。

発酵茶の種類まとめ

国内の一部の地域で生産されている発酵茶の主な種類と、その特徴や製法についてお伝えします。

阿波番茶

阿波番茶は徳島県で生産されている、乳酸菌を使った発酵茶です。
番茶とは茶葉や製法が違うため、近年では「阿波晩茶」という表記に変わってきています。

水色は黄色で、甘酸っぱい香りとまろやかな甘みのある味わい。
カフェインが少ないため、子供やお年寄りでも飲むことが出来ます。

原料となるのは、徳島に昔から自生するヤマチャ。
葉が大きく育つまで待ち、7月頃に収穫します。
茶葉は釜で茹で、茶擦り器を使って揉んだ後、樽に10日~3週間ほど漬けて、発酵させます。
最後に天日干しにして茶葉を十分に乾燥させると、阿波番茶が出来上がります。

碁石茶

高知県大豊町の名産品である碁石茶は、江戸時代から変わらぬ製法で作り続けられている「幻のお茶」。
茶葉は黒くて四角形という、とても特徴的な見た目をしています。

水色は茶色、酸味のある香りとわずかに苦みがあり、少しクセのある味。

碁石茶の原料は、山に自生する「ヤマチャ」とチャノキの一種「やぶきた」。
収穫した茶葉は蒸した後、むしろの上に一週間程広げてカビ付けを行います。
その後、桶に10~20日間漬けて乳酸発酵させます。
発酵が終わった茶葉は四角くカット、最後に天日干しをして出来上がり
この天日干しの光景が名前の由来になっています。

まとめ

日本茶の種類についてまとめます。

日本茶のうち、90%は緑茶で茶葉を“蒸す“日本独自の製法で作られている。
一部の地域では発酵茶も生産されている。

緑茶の種類は、

  • 煎茶
  • 玉露
  • かぶせ茶
  • てん茶
  • 抹茶
  • 玉緑茶
  • 釜伸び茶
  • 茎茶
  • 芽茶
  • 粉茶
  • 番茶
  • 玄米茶
  • ほうじ茶

発酵茶の種類は、

  • 阿波番茶
  • 碁石茶

など。

[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 日本茶にはこれほど多くの種類があるんですね~。 [/chat]
[chat face=”chap2.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]それぞれ違いがあって面白いでしょう。
沢山のお茶の中から、自分の好きな日本茶を見つけてみて下さいね。[/chat]

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