日本茶には美味しく飲むためのポイントがいくつかあります。
茶葉や茶器はもちろん、水の種類、そして温度も大事なポイントの一つ。
[chat face=”chap3.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”greenf” bg=”green”] 適当に選んだ水、適当な温度ではせっかくの高級茶葉も台無しになりかねません…! [/chat]
[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 日本茶に適した水の種類や温度を知り、美味しい日本茶を淹れましょう。 [/chat]
この記事では、
- 水の硬度について
- 日本茶に軟水がおすすめな理由
- 日本茶に最適な温度
についてお伝えします。
その他、日本茶を美味しく飲むための茶葉や茶器の選び方については、以下の記事でご紹介しています。
硬水・軟水とは?
水は硬度によって、硬水と軟水に分類することが出来ます。
硬度は、水1Lあたりにカルシウム、マグネシウムがどれだけ含まれているかを表したもの。
カルシウム、マグネシウムの量が少ないものが軟水、多いものが硬水となります。
硬水、軟水の分類は各国によって様々。
日本では一般的に、
- 軟水…1Lあたり1mg~100mg未満
- 中硬水…1Lあたり100mmg~300mg未満
- 硬水…1Lあたり300mg以上
と分類されます。
WHO(世界保健機関)の分類では、
- 軟水…1Lあたり60mg
- 中軟水…1Lあたり60mg~120mg
- 硬水…1Lあたり120mg~180mg
- 非常な硬水…1Lあたり180mg以上
となっています。
[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 私達が普段飲んでいる日本の水道水やミネラルウォーターは軟水。 [/chat]
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが少なく、さっぱりまろやかで飲みやすいのが特徴です。
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]ヨーロッパを始めとした海外は、硬水の場所が多いですね。
日本で買える海外産のミネラルウォーターも硬水です。 [/chat]
豊富なミネラルを含む硬水は、口当たりが重く苦みが強め。
その反面、現代人に不足しているといわれる、ミネラルが摂取できるのがメリットです。
また、硬水は含まれるミネラルの種類や量によって、味の違いが分かりやすいことも特徴的です。
日本茶には軟水がおすすめ!その理由とは?
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]硬水と軟水のどちらが日本茶に合うかというとズバリ、軟水です。 [/chat]
ミネラルが少ない軟水は、お茶の味や香りに影響を与えることがありません。
そのため、日本茶が持つ本来の味や香りを存分に楽しむことが出来ます。
日本茶には、1Lあたり30mg~80mgの軟水がベスト。
香り、甘み・旨み・渋みがバランスよく出た美味しい日本茶になります。
[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 逆に1Lあたり10mg以下の超軟水は、苦み・渋みが強く出てしまって美味しくならないので注意しましょう。 [/chat]
市販のミネラルウォーターは、ラベルに硬度が表記されていますので、購入前に一度確認してみてください。
水道水で美味しい日本茶を飲む方法
日本の水道水には、殺菌のために塩素が含まれています。
この塩素のおかげで、私達は水道水を安全に飲むことが出来ています。
ただ塩素が含まれている水は、日本茶の味や香りを半減させてしまうデメリットもあります。
[chat face=”chap2.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]水道水で日本茶を淹れる際には、塩素を抜いてから使うようにしましょう。
塩素を抜くための方法を3つご紹介します。[/chat]
沸騰させる
やかんや鍋に水を汲み、火にかけて沸騰させます。
沸騰しても火は止めず、そのまま5分以上沸騰させ続けることで、塩素を除去することが出来ます。
汲み置きしておく
やかんなどに水を汲み、そのまま4~5時間置いておくだけで塩素を抜くことが出来ます。
夏場は水が悪くなる場合があるので、この方法は避けましょう。
浄水器を付ける
最も簡単に塩素を抜くことが出来るのが、浄水器を付ける方法です。
浄水器は塩素だけでなく、水中の有害物質もまとめて除去することが可能です。
ただし、定期的なメンテナンスや交換が必要となるため、一番お金がかかる方法でもあります。
硬水でも美味しく飲めるものがある?!
硬水は基本的に日本茶には向いていません。
豊富なミネラルがお茶の渋みを抑えてしまい、日本茶の特徴である甘み・旨み・渋みのバランスを崩してしまうからです。
しかし、中には硬水でも日本茶を美味しく飲めるものがあります。
その硬水とは「エビアン」。
フランスのダノン社が製造し、世界的に流通しているミネラルウォーターです。
日本でも様々な場所で売られていますね。
このエビアンが日本茶を美味しくする、という検証結果が、大森正司著・「お茶の化学」という本の中で実際に出されています。
エビアンで淹れた日本茶は、旨みが強く出るとのこと。
中でも、甘み・旨みが特徴的な品種のお茶なら特に美味しく飲めるのではないでしょうか。
ちなみにエビアンの硬度は、1Lあたり304mg。
これ以上の硬度の硬水では旨みは出ないとされているので、ご注意ください。
[chat face=”otya1.png” name=”お茶子” align=”right” border=”green” bg=”none”] 外国でどうしても日本茶を飲みたくなった時も、エビアンを使うと美味しく淹れられそうですね。 [/chat]
日本茶は種類によって適した温度が違う!お茶別最適温度をご紹介
[chat face=”chap1.png” name=”茶ルパカ博士” align=”left” border=”green” bg=”green”]日本茶は、淹れる際のお茶の温度もとても重要です。 [/chat]
なぜかというと、お湯の温度によって抽出される成分が異なるため。
例えば、
- 旨み成分「アミノ酸」は50℃以上
- 渋み成分「カテキン」は80℃以上
と、成分ごとにそれぞれ出やすい温度が違い、それによってお茶の味も変わってきてしまいます。
そのため、
旨みを楽しむ玉露は低温で。
香りを楽しむほうじ茶は高温で。
など、日本茶はお茶の種類ごとに適した温度が決まっています。
以下に、日本茶の種類ごとの適温をまとめました。
煎茶 | 70℃~80℃ |
---|---|
玉露 | 50℃ |
ほうじ茶・玄米茶 | 100℃ |
煎茶
香り、甘み・旨み・渋みのバランスが大切な煎茶は、70℃~80℃のお湯で淹れるのがオススメ。
玉露
旨みが特徴的な玉露は50℃程度の低温で、じっくりと時間をかけて旨み成分を抽出させます。
ほうじ茶・玄米茶
香ばしい香りが特徴的なほうじ茶や玄米茶は、熱々の熱湯で淹れることでより香りが引き立ちます。
味が濃くなり過ぎないよう、短時間でサッと抽出させましょう。
温度の測り方
ほうじ茶や玄米茶に使うお湯は、沸騰させればいいだけなので簡単ですね。
しかし、煎茶や玉露向きの温度にするには、そのお湯をどのくらい冷ませばいいのか、分かりにくいのが悩みどころ。
温度計があれば一目瞭然ですが、温度計がなかったり、毎回測るのは面倒だという人もいるはず。
そこで、温度計いらずでお湯の温度を簡単に測る方法をお伝えします。
50℃のお湯
玉露向きの50℃のお湯は、とても簡単につくることが出来ます。
沸騰したお湯に同量の水を加えるだけ。
どちらも同じ量ということで覚えやすいですね。
70℃のお湯
沸騰したお湯は容器に移し替える度に温度が5℃~10℃ずつ下がります。
- 70℃にするには、まず沸騰したお湯をポットに移し替えます。
- 次に、ポットのお湯を急須に注ぎます。
- 急須のお湯を、今度は湯呑に注ぎます。
これで約70℃になります。 - あとは急須に茶葉と湯呑のお湯を注いで、お茶を淹れましょう。
ちなみに、日本茶を淹れる際の水選びや温度管理が面倒な人には、ウォーターサーバーもオススメです。
- 軟水
- 塩素を抜く必要がない
- 温水が出る
など手間いらずで、飲みたくなった時にサッと汲めるのでとても便利ですよ。
まとめ
日本茶に最適な水は、軟水。
ミネラルが少ないため、日本茶本来の味や香りを変えることなく楽しめます。
水道水で淹れる場合は、沸騰させたり、汲み置きするなどして塩素を抜きましょう。
硬水でも「エビアン」は日本茶の旨みを引き出すため、美味しく飲むことが出来ます。
日本茶に最適な温度は、
- 煎茶…70℃~80℃
- 玉露…50℃
- ほうじ茶、玄米茶…100℃
適した水と温度で、更に美味しくなる日本茶を楽しんでみてください。
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