お家にあるハーブ、ちょっと多くて持て余してしまう。
そんな時は自家製ハーブチンキを作ってみてはいかがでしょうか。
ハーブチンキとは、ハーブをアルコールに漬け込み有効成分を抽出した液体のことで「ティンクチャー(tincture)」とも呼ばれます。
アルコールを使うことで水溶性と脂溶性、両方の成分を余すところなく抽出できるのが最大のメリット。
欧米では既に大変ポピュラーなハーブ利用法として浸透しています。
日本でもハーブチンキ愛好家から「風邪予防にもう手放せない!」という声も。
しかし市販のハーブチンキはそこそこのお値段するのが難点。
そこでおすすめしたいのが、自家製ハーブチンキです。
正確には市販のハーブチンキと製法が違い同じものとは言えませんが、アルコールがあれば簡単に作れる上、とってもリーズナブル!
ハーブチンキの基本の作り方と、様々に利用価値の高いその活用法を早速見ていきましょう。
ハーブチンキ 基本の作り方
ハーブチンキの作り方はハーブをアルコールに漬け込むだけなので簡単。
まず消毒済みの密閉できるガラス瓶を用意します。
(ジャムの空き瓶などでOK)
そこにお好みのドライハーブを瓶の半分程度入れます。
そしてウォッカをたっぷり流し込んでハーブを完全に浸します。
※アルコールは35度以上とされる記事も見られますが、38度以上は必要と書かれている文献もあります。
有効成分をしっかり抽出したい!という方は40度のものがおすすめ。
しっかりフタをして漬け込み開始!
ハーブの種類や、漬け込んだ日をラベルに書いて貼っておくと間違いがなく安心です。
1日1回瓶を振って成分がよく出るようにしましょう。
2週間〜1ヶ月経ったら別の容器に茶こしやフィルターを使って濾します。
濾し終わったら元の容器に戻して出来上がり。
すぐ使う分だけスポイト付きの小瓶に入れておくと、使い勝手が良いですよ。
慣れてきたら数種類のハーブを混ぜてみるのも楽しいです。
入浴剤や虫よけにも!ハーブチンキ活用法
ハーブチンキの基本をマスターしたところで、いよいよ具体的な活用法について見ていきます。
ハーブチンキは入浴剤や虫よけなどの外用から飲用まで様々使えますが、一番人気はすばり、うがい薬!
それぞれ順番におすすめハーブとともに解説します。
入浴剤は手浴や足浴にもおすすめ
ハーブチンキをバスタブにお好みで入れて入浴剤に。
適量をお湯に混ぜるだけと手軽なので、手浴や足浴にもおすすめです。
手浴や足浴にする場合は洗面器にお湯をはります。
そこにお好みでチンキを入れましょう。
手浴は上半身を温める効果があり、緊張を解きほぐして肩こりを和らげます。
顔が蒸気に近いので吸入効果もあり、さらにリラックスできます。
足浴は血液が滞りがちな足元を集中的に温めることで、血行を促進。
全身がポカポカになりますよ。
足をさっぱりさせるハーブを積極的に使いましょう。
-おすすめハーブ-
- ジャーマンカモミール…保湿、リラックス
- カレンデュラ…抗炎症作用で肌荒れや日焼け後のケアにも
- ラベンダー…リラックス効果抜群
- ローズマリー…血行促進、爽やかな香りで足浴にも◎
- セージ…殺菌作用で足浴にも◎
ハーブチンキで手作り化粧水
ハーブチンキは手作りコスメにも応用できます。
ここでは化粧水の作り方をご紹介します。
―材料―
- ハーブチンキ 小さじ2
- グリセリン 小さじ1
- 精製水 85ml
これらを順に保存容器に入れ、よく振り混ぜたら出来上がり。
保存容器はスプレーの付いた遮光ボトルがオススメですよ。
使う時はよく振ってから、顔や体にスプレーしてなじませます。
また日持ちしません。
なるべく早めに使い切るようにしてくださいね!
-おすすめハーブ-
- ジャーマンカモミール…乾燥肌に
- ラベンダー…脂性肌に
- ローズヒップ…ビタミンC豊富でシミ予防に
レモングラスチンキで虫よけスプレー
レモングラスのチンキなら天然の虫除けスプレーに!
材料はチンキと、精製水だけ。
(水道水でもいけます)
スプレーボトルに、チンキと精製水を1:4の割合で入れてよく振り混ぜます。
スプレーボトルは2週間程度で使い切れる小さめサイズで。
早めに使い切ってまた作る、のサイクルがおすすめです。
使う時は、ボトルを都度振ってからスプレーしましょう。
虫が嫌う忌避効果という作用を持つハーブは他にも色々あります。
何点かを混ぜて使うとより効果的です。
チンキをお湯で薄めて湿布に
目・肩・腰の痛みや頭痛などでツラい時には、湿布で集中ケアを。
作り方はまずチンキをお湯や水で4倍〜10倍に薄めます。
そこにミニタオルやガーゼタオルを浸して絞ります。
-おすすめハーブ-
- ジャーマンカモミール…目の疲れに
- ラベンダー…頭痛に
- ローズマリー…肩こり、腰痛に
マウスウォッシュやうがい薬にも
抗菌・殺菌作用に優れたハーブを使ったチンキであれば、マウスウォッシュやうがい薬にもなります。
作り方はコップ1杯のお水にチンキを数滴垂らすだけ。
特にエキナセアは抗菌・抗ウイルス作用に加えて免疫力をアップする働きも。
風邪の季節の健康サポートに愛用される方が多く、ハーブチンキ一番の人気者となっています。
カモミールチンキでホットドリンク
カモミールの心を癒す優しい風味は、飲み物で味わうのもおすすめです。
作り方は、1杯のホットミルクにカモミールチンキを数滴垂らします。
よく混ぜたらカモミールのホットドリンクの出来上がり。
飲用にあたってはアルコールが含まれますので苦手な方はご注意下さい。
カモミールの他にもお好みの風味のチンキであれば様々楽しめます。
最もシンプルなのはお水に数滴垂らす方法ですが、他にも炭酸水やジュース、紅茶やハーブティーなどにも使えます。
ハーブチンキはどれくらい持つ?保管方法を解説
手作りハーブチンキの保存期間は約1年間が目安。
多めに作っても1年間持ちますので便利ですよね。
保管方法は、「冷暗所にて保管」とされています。
冷暗所とは温度が高くなく、光や湿度の影響も受けにくい場所のことです。
とはいえ室温を一定に保つのはなかなか難しいもの。
そこでおすすめなのは冷蔵庫での保存。
冷蔵庫であれば比較的安定した環境を維持することができます。
ハーブチンキまとめ
今回は、ハーブチンキの作り方&活用法についてお伝えしてきました。
改めて要点をまとめてみます。
・基本の作り方はドライハーブをアルコールに漬け込むだけ。
・活用法は以下の通り
- 適量をお湯に混ぜて入浴剤に
- 手作り化粧水に
- 精製水と混ぜて虫除けスプレーに
- お湯で薄めて湿布に
- コップに数滴垂らしてマウスウォッシュやうがい薬に
- 色々な飲み物に数滴垂らして飲用
ハーブチンキは使いたい時にササっと使えるのでとっても便利!
心と体に優しく働くハーブの力を最大限に引き出すことができるハーブチンキ、あなたも手作りしてみませんか。
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