ハーブティーを飲んだら、お腹がゴロゴロ・・・。
そんな経験はありませんか。
ちょっと痛いだけならお腹がびっくりしたのか位に思えますが、本当に下痢まで行ってしまうと心配になりますよね。
「飲み方に何か問題があった?」
「自分には合わないのかも?」
ハーブティーを前にして色々な疑念が湧き上がってきます。
そこで今回の記事では、
- ハーブティーで腹痛や下痢になる理由
- そうならないための正しい飲み方
について詳しく解説致します。
ハーブティーで腹痛や下痢になる理由
本来ならば体の調子を整えてくれるはずのハーブティー。
ハーブティーで腹痛や下痢になってしまうのには、どのような理由があるのでしょうか。
―ハーブティーで腹痛や下痢になる理由―
- アレルギー反応によるもの
- 大量摂取による副作用
- 緩下作用や瀉下作用によるもの
これらを順番に解説します。
アレルギー反応によるもの
どんな食品にもアレルギーはあり得ると言われていますが、ハーブで特に注意したいのがキク科アレルギー。
ヨモギやブタクサなどキク科の植物は、8月〜10月にかけて花粉が飛びます。
この時期に反応して花粉症になる方は要注意。
代表的なキク科のハーブはカモミール、エキナセア、カレンデュラなどで、人気のハーブも多いので少々やっかいです。
(キク科のハーブはまだまだありますが、詳しくは後述)
キク科以外にもアレルギーになりやすいものがあります。
おそばはタデ科のため、そばアレルギーの方はタデ科のハーブにご注意を。
他にも柑橘系アレルギーなどもあり、アレルギーは多岐にわたります。
アレルギー症状としては腹痛や下痢だけでなく、皮膚や喉のかゆみ・発疹などが代表的な症状。
重くなると喘息やアナフィラキシーの可能性も否めません。
ハーブティーを飲んで体に異変を感じる場合は、アレルギーを疑うことを忘れないようにしましょう。
大量摂取による副作用
ハーブティーは大量摂取により、下痢などの副作用が出るものがあります。
などが一例として挙げられます。
それから健康茶としてよく知られるものとしては、
などが挙げられます。
原因は過剰摂取による消化不良なども考えられますが、もともと腸に作用するハーブであることが多いようです。
整腸作用で腸の調子を整えてくれるはずが、大量に摂取することで逆にお腹を壊してしまうというわけです。
もちろんこれは個人差もあり、多めに飲んでも何ともない人もいれば、早めにゴロゴロ来てしまう人もいます。
緩下作用や瀉下作用によるもの
緩下作用や瀉下作用を持つハーブティーは、たとえ大量摂取をしなくても腹痛や下痢を引き起こしやすくなります。
緩下作用や瀉下作用とは、お通じを促進する作用のこと。
この2つは同じような意味を持ちますが、瀉下作用の方がよりしつこい便秘を解消させる働きに対して用いられることが多いようです。
具体的にはセンナなどがありますが、詳しくは後述でご紹介します。
これらのハーブは、個々の体質だけでなく胃腸の疲れなどその日のコンディションによっても、腹痛などの症状が出たり出なかったりします。
ハーブティーで腹痛や下痢にならないようにするための正しい飲み方
では次に、ハーブティーで腹痛や下痢にならないようにするための対処法について、解説していきます。
アレルギー体質を把握し、原因を避ける
ご自身が何にアレルギーを持っているかを知っておくと、ハーブに限らず日常生活全般で何かと対処しやすくなります。
原因をきちんと避けることで、知らず知らずのうちにアレルギー反応が出て辛い思いをすることがなくなります。
何よりも重篤なアレルギー症状は呼吸困難など命に関わることも。
把握しておくに越したことはありません。
「自分は大丈夫」
そう思っていても、大人になって急にアレルギー反応が出る方も。
アレルギーとは年月の経過により変化することもあるのです。
ハーブや健康茶、もちろん普段の食事でも、アレルギーを思わせる体の異変などがあれば機会をみて病院でアレルギーチェックをしてもらうと安心です。
初めてのハーブは少量から試す
初めて飲むハーブティーはまずは1杯から試してみましょう。
たて続けに何杯も飲まれることはおすすめしません。
前項でアレルギー体質は経年により変化すると記載しましたが、もしかしたら急にアレルギー反応が出るかもしれません。
アレルギーでなくとも、体質的に合わないということもあり得ます。
これは西洋のメディカルハーブだけでなく、和のハーブと言われる健康茶や野草茶でも同じことが言えます。
いずれも健康に有用な成分を豊富に含んでいますので、様子を見ながら少量からスタートすることが大切です。
ハーブの効果効能を知り、量を調節する
可能な範囲で良いので、そのハーブが持つ効果・効能について大まかに知っておくことも、腹痛などの胃腸トラブルを避けるのに役立ちます。
前述でご紹介した緩下作用や瀉下作用とあれば、
「これはお腹に来やすいハーブだ」
と分かりやすいですよね。
成分としては、食物繊維が豊富に含まれるものは腸によく働く反面、その日の体調や飲み過ぎにより腹痛や下痢につながることも。
それから商品名から見て、ダイエットやデトックス・便秘解消をうたっているブレンド健康茶は、瀉下作用を持つハーブが含まれることが多いようです。
よって当然ながら腹痛や下痢につながりやすいです。
商品名「すっきり」「どっさり」「減肥」「スリム」などなど。
いずれにしても使用量には十分注意するとともに、お腹への刺激が強すぎると思われたら一旦お休みする、量を減らすなどしてみましょう。
どんなハーブでも1日数杯を目安とする
直接的な腸への作用がないハーブも含め、ハーブ全般において飲み過ぎは禁物。
せっかく体に良い成分であったとしても、特定の成分のみを大量に摂取することは体にとって有害になり得るためです。
食事はバランスが大事と言われるのと同じですね。
それにこれはハーブティーに限りませんが、ガブ飲みも下痢の一因に。
ハーブティーは1日数杯を楽しむ程度が適量です。
また、生薬を健康茶として用いる場合などで、1日量の目安がパッケージに書かれている場合は必ず確認しましょう。
そして、最初は規定の1日量よりも少ない量からスタート。
体調に問題がなさそうなら徐々に規定の1日量に近づけていくようにするのがおすすめです。
腹痛や下痢を引き起こしやすいハーブティーは?
ここからは、腹痛や下痢を引き起こしやすいハーブティー・健康茶について何点かご紹介します。
センナ
有効成分「センノシド」「アントラキノン類」が大腸刺激性の下剤成分。
葉と実は医薬品扱いで、茎が健康食品扱いです。
煮出して飲むタイプの医薬品もありますが、センナ単体では苦みが強め。
そのため健康茶としてはダイエット系や便秘系のお茶にブレンドされる形で用いられています。
ゴールデンキャンドル
前のセンナと同じマメ科の植物で、別名キャンドルブッシュ。
センナと同様アントラキノン系の下剤成分が含まれています。
こちらもやはりスリム系やすっきり系のブレンド健康茶に含まれています。
クセのない飲み口なので、シングルでのハーブティーも販売されています。
ダンディライオン
これはたんぽぽの根を使ったお茶。
たんぽぽ茶の他に、コーヒー風味に仕上げたたんぽぽコーヒーもあります。
妊娠中や授乳中も飲むことができる安心なハーブですが、「ペクチン」や「イヌリン」などの水溶性食物繊維による緩下作用があります。
ハイビスカス
こちらも「ペクチン」が含まれ緩下作用を持つハーブ。
体調や使用量によってはお腹がゆるくなることがあります。
鮮やかな赤系の色合いと、はっきりとした酸味が特徴。
ローズヒップとペアで使われることの多い人気のハーブです。
ローズヒップ
こちらにも水溶性食物繊維「ペクチン」が含まれています。
さらにビタミンCの宝庫でもあり、相乗効果で便を柔らかくするため元々お腹が弱い方はご注意を。
ハイビスカスとブレンドされることが多いため非常に酸っぱいと思われがちですが、実はローズヒップ単体ではそこまで酸っぱくありません。
キク科のハーブ類
記事の前半でもお伝えしました通り、ハーブのアレルギーで最も気をつけたいのがキク科アレルギー。
主なキク科のハーブを以下にまとめました。
まとめ:ハーブティーは適量を心がけよう
今回は、ハーブティーで腹痛や下痢になる理由や正しい飲み方についてお伝えしてきました。
改めて要点をまとめてみます。
結論を一言で表すならば「量に気をつける」。
ハーブティーに限らず、短時間で水分を摂りすぎると下痢になりやすいということも分かりました。
私もレストランのドリンクバーで、ここぞとばかりにあれこれ飲んではお腹を壊しているので気をつけないといけませんね。
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